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寂しくしてるかな…?
と思いつつ、この週末に農場訪問をしてきました。
私が家のドアを開くと4人のヤンチャな男の子達がいたずらっぽく笑いながら
「コンニチハ!」
と挨拶してくれました。実はその4人のうち、1人が研修生だったのですが、溶け込んでいて分かりませんでした(笑)
とても仲良くしていて、まるで兄貴のように慕っています。
(ちなみに、実際には4人の息子がある農家で、後で全員と知り合いになりました)
すっかり仲良くなっているお陰なのか、農場へ来てわずか2ヶ月しか経っていませんが、随分とデンマーク語が分かるようでした。
頼もしいじゃないか!!
もう1人オランダ人の研修生がいるのですが、9週間滞在して帰国するとのこと。
17歳ですが、仕事が良くできるし、ビールが好きなんだとか。
(デンマークでは法的に16歳からビールを飲んでもいいのです)
農場訪問を終え、2人で車に乗ってコーディネーターの家に向いました。
この週末は男ばかり3人で一緒に過ごしました。
しかし、男とはいえ、夕食はシンプルに、でも手を抜かずに作りました。
折角の会合だから、気合を入れないとね!
初日はピザ。
生地からこねて作ったのでうまい!研修生は初挑戦でしたが、経験者の私より美味い生地になりました。
きっとビギナーズラックだ!
因みに二日目の夕食はハンバーガー(手作り)でした。
土曜日は3人でデンマークの西海岸へ。
Esbjergという港町へ行き、歴史・資料館/水族館を見たり、デンマーク最西端の岬を散歩したりしました。
岬に向う途中に見かけた風景。
バラック小屋のような建物と乱れ咲く野の花のコントラストが素晴らしくて思わずパシャリッ。
コーディネーターが最西端まで行こうというので、遠く見える灯台を目指し歩き始めた私たち。
目視では2km程度だと思って1時間(ぶらぶら琥珀が落ちてないかを探しながら)歩いた頃、まだ果てしなく遠く見える灯台を長めながら「5kmはあったね・・・」とつぶやく。
そして、何とか灯台の手前まで来て納得して帰ることにしました。
往復で10km。
岬の先端(と思われるところ)から、遠く海の上に百機ほどの風力発電用風車が回っているのが見えました。そして、コーディネーターがなんとも感心して長いこと眺めていました。
因みに、コーディネーターは御年80歳にもかかわらず、かくしゃくとしてすいすいと散歩していました。
「休みますか?」
と聞くと、心外とでも言いたげに笑いながら首を振っていました。
そんなおじいちゃんに私もなりたい!
デンマークの海岸(特に西側)には、第2次世界大戦の遺産が残っていたりします。
1940年ごろ、デンマークはナチスドイツの占領を受けていました。
当時、スペイン海岸からノルウェーの最北端ノールカップまでは、イギリスに対するドイツの防衛線でした。キャノン砲やマシンガンを大量に設置し、戦闘機の侵入を防ぐ防衛陣地(トーチカ)が隙間なく配備されていたといいます。
例えば上の写真に見える馬のモチーフ。これは、トーチカに鉄筋で頭や尻尾を作ってくっつけてあります。
今ではただの遊具です。
軍事施設の平和的利用・・・。
トーチカはいまでも海岸線に沢山残っていますが、北海の波が弄びひどく壊れたのや、海中に引きずり込まれたものもあります。
資料館や博物館でも当時の様子を示す写真や地図が見られます。
なんだか結局研修生の事よりデンマーク西海岸の事を書いた感じですが、彼の笑顔が、研修の充実を物語っていると思ってください!
農業の基礎的な言葉を調べてそれぞれの言葉に翻訳するだけなのですが、文化的背景や自然環境、農業の歴史などから単純に訳するのが困難なケースもあります。
そんな中、分かったつもりで使っている「常識」とも「赤恥もの」ともつかない農業用語があったりして、情けなくなりました…。
例えば、農具のすき。
すきを英語に訳すとPlowとSpadeという単語が対応しますが、Plowの方はトラクターの後ろにつけて引っ張る耕作装置(昔は牛が引っ張っていた)で、Spadeは人間が手に持って使うスコップのような道具です。
ドイツ語ではPflugとSpateになります。
ひらがなで「すき」と書くとはっきりしませんが、実は犂と鋤があって、ちゃんと違う物を意味するのですね。
知らなかったな―。
同僚は先っぽが分かれてフォーク状になっているのが鍬(くわ)で一枚刃のものが鋤だと思っていたようです。
それは備中鍬と平鍬ですね。
しかしながら、鋤という道具、現代の農業において愛用している農家さんはまだいるのでしょうか?名前こそ有名ですが、実際に農地で使われている鋤をあまり見たことがない気がします。犂にしたって英語から来た言葉でプラウと呼んでしまいますから、もはや現代農業では忘れられつつあるものにも感じます。
兎にも角にも、すきの常識を突きつけられて、すきだらけの自分を晒した次第です。
(つまらないことを言いました) (A.K.)
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(しつこい)
5月15-17の週末は毎年恒例のRückerhofでドイツ組春季会合を開きました。
こちらから去年の様子もご覧ください。
降水確率は60%。雨の降る中職員の車が遅れて少し待たせてしまいました。ごめんなさい。
全員そろったところで近況報告など・・・。「いや、こんなのでいいのかなって言うぐらい楽しいです」、「言葉がちょっと聞き取れなくて・・・」、「農場主によく怒鳴られてますが、元気です」、「仕事が忙しいですが、問題は無いです」、「全然問題ないです」、「同僚も農場主もとっても優しくしてくれます」・・・。9人集まれば意見もいろいろのようです。
夕食の後,Rücker夫人から色々お話をうかがうことができました。
1996年に日本の福島と北海道で講演されたことをなつかしんでおられました。
日本での農家民宿、グリーンツーリズムの可能性については、「伝統文化を上手に取り入れて、今の都会の人が、あなたの農場でしか出来ないようなこと、それはお茶会でも、そこでしか取れない作物でも、囲炉裏でも、昔ながらの農法でも何でも良いけれど、ホテルとは違うところをアピールしていくべき」と力説されました。
研修生も真剣に話を聞き、周囲との協力関係など色々質問していました。
アイディア豊富な農場婦人に触発された研修生も居たのではないでしょうか?
農場の周りを散策中。自然な笑顔です。2週間前に生まれた仔馬です。一様に「かわいー」との声が。
あ、あっちのほうにもなにかあるよ。
丸太に乗って遊んでます、仲良し9人組。
乗馬にもチャレンジです。おっかなびっくり、馬に舐められないようにね。
土曜の夜も天気は微妙でしたが、定番BBQ決行。
ソーセージ、もう焼けたかな?
暗くなったあとは暖炉に薪などくべて、談笑。
仕事の話題、農業の話題、その他色々なテーマで夜中まで盛り上がりました。
出発前に全員でパチリ。今日からいつも通り仕事です。
次はオランダ会合です。「そっちにも行きたいなー」。
Rückerさんから伺ったのですが、昔は欧州研修生全員がRückerhofに会して、中期会合というのを行っていたそうです。
今の時代、メールも電話もあるけれど、顔を見て話すのが一番様子が分かるので、そんな合同会合が復活しても良いかな、と思いました。 (M.I.)
他の国の笑顔も見たい方はクリックよろしくお願いいたします。
闇からの攻撃ー
最近新型ウィルスの話題で持ちきりですが、海外旅行や留学を取りやめたり中途帰国したりするする日本と夏の休暇のメキシコ旅行もキャンセルしないドイツでの反応の温度差が気になりました。
日本で騒いでいるほど心配しなくても大丈夫だという確証を得るためにニュース雑誌Spiegel今年度19号の特集「闇からの攻撃」(Angriff aus dem Schattenreich)を読みながら、自分なりにひとつの考えを書いてみようと思います。
WHO(世界保健機構)では新型ウィルス発見後しばらく泊り込みで作業が続き、処理に追われていたようですが、騒ぎもどうやら収束に向かっているようです。
現時点でこの新型ウィルスは従来のウィルスと危険度的にはなんら変わりはなく、音もなくやってきたように音もなく去っていくのではないかと考えている人もいます。
最初こそは鳥インフルエンザなどのように危険視されましたが、現時点では肺の奥の奥まで入り込む鳥インフルエンザとはちがって肺の上面でストップする新型インフルは滅多なことで命の危険が脅かされることはないと専門家はいいます。
メキシコで死者が多く出たのは、衛生管理が不十分だったり、コロナウィルスと勘違いして対応が遅れたり、医療設備が整っていなかったりといった医療関係の未熟さにあったのではないかという見解もあります。
主だった国際空港には医師団が常駐し、サーモグラフィーを駆使して病気感染者を見つけようと躍起になっている国もあったり、キューバのようにメキシコ便を空港から締め出したりする国もいれば、アメリカのように「そんな馬を外に放してから納屋の戸を閉めるようなことは意味がない」(アメリカ大統領・オバマ氏)とメキシコについで広範囲感染地帯でありながら、国境封鎖はしない考えの国もあります。
人‐人感染も出ているドイツですが、SARSや鳥インフルエンザのときとはちがって人々の反応は落ち着いたものです。
パニックのパの字もありません。
マスクも実際にウィルスと戦っている研究者はもちろん別にして誰もかけていません。
同じ感染国であるイギリスでは学校閉鎖があったり、お隣フランスではメキシコ渡航を禁止しているそうですが、大概のドイツ人観光客はこの夏のメキシコ旅行をキャンセルしていないそうです。
そして大規模式典などのイベントも普通に行われる予定です。
この反応は現時点で感染患者の誰も重症どころか従来のインフルエンザより軽く、インフルエンザ特効薬「タミフル」で十分対応できている、いざというときの緊急時の対応プランもしっかりできているというのも安心していられる理由ではないかといわれています。
現時点でWHOが世界に呼びかけている予防法は「感染者の傍に寄らない」、「外出後はよく手を洗う」、「十分な運動、バランスの取れた食事、適度な運動で免疫力を高める」といった従来の風邪予防から言われているものです。
病理学の専門家の間ではこの新型ウィルス、「このまま消える」(ベスト)「変種が出る」、「いったん消えて冬に復活する」、「パンデミックになる(フェーズ6)」、「ほかのウィルスと融合してスーパーウィルスになる」(最悪)」と5種類の意見が出ています。どうなるのかはまだ未知の世界です。
結局記事を読み込んだ結果として言えるのは、ここでパニックになっても事態はよくならない、ということと、普通のインフルエンザでも年間世界中で50万人の人が亡くなっているのだから、
新型だろうが旧型だろうがかかるときは何をしていてもかかるので、無理に海外旅行をあきらめたりする必要はないといっていいことです。
今は情報があふれかえっている時代で、メディアの影響は計り知れないもがあります。日本のニュースとドイツのニュースを比べてみてみますと、アジアのほうはすでにパニックになっているような気がするのですが・・・。
病人を看護するはずの病院が「診察拒否」というのは全く持って解せません・・・。
患者さんに病院以外のどこへ行けというのでしょうか・・・。 (M.I.)
ここまで読んでいただいてありがとうございました。いつも応援のクリック、ありがとうございます。