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さて、ドイツ研修生たちの春季会合が終わりました。
雨が降るといわれていたのですが、天気が良くてよかったです。先週の金曜日三時に温泉保養地として有名なBad Emsに集合。
みんなちゃんと集まりました。
それでは、春季会合スタートですね。
みんなの元気な日焼けの笑顔。2ヶ月を過ぎたドイツでの生活はどうですか?
え、いい調子?それは良かったです。
ドイツ語もだんだん分かるようになってきて、同僚や農場家族との会話をもっとたくさん出来るようになりたいという頼もしい発言が多かったです。
これからますます話が出来るようになりますよ。頑張りましょう。
さて、春季会合の会場はドイツ最古(といっても30年ほど前から)の農家民宿リュッカーホフ。
毎年ここでやらせてもらっていて、もうかれこれ20年近いのではないでしょうか?
年間3500人ほどの旅行者がやってくる人気のスポットです。主にドイツ国内やオランダからのお客さんが来ますが、日本からの視察や旅行者も何人か訪問した経歴があります。
研修生たちの中には本場ヨーロッパのグリーンツーリズムに興味を持っている人もいて、この機会に勉強ができることは良い事だと思います。
そして、この農家民宿は農家民宿といいながら民宿の方を主軸に持ってきて、今はもう農業らしい事をしていません。しかし、農家民宿のイメージを壊さない為に、豚や牛、そして乗馬クラブを所有しています。特に乗馬クラブは人気で、訪問して来るツーリストの中には、乗馬目的の人も多いそうです。
綺麗でかわいらしい、別荘のようなFerienhaus(貸し家)を借りて2泊3日のショートトリップ。自炊と土曜日の夕食は農家民宿のレストランで素敵なディナー。お腹いっぱい。
久しぶりの再会を楽しむ7名のドイツ研修生たち。バーベキューを興じているところ。日が長いので9時でもまだ明るい。
「わぁぁ、おいしそう!」
このリュッカーホフのある小さな村にはたった一つのスーパーとたった一つの肉屋、そして、たった一つのパン屋さんがあります。人口1000人足らずのこの村の人々と、農家民宿に泊まりにやってくるツーリスト達が落としていくお金で運営しているようです。
農家民宿の貢献度の高い様子が伺えます。そして私達研修生も2日分の食料をこちらで購入いたしました。
さて、研修生の中に誕生日を迎えた人がいたので、サプライズパーティーをしました。本人に気付かれないように2人の研修生がルバーブのケーキを上手にベーキング。
27歳だから27個のろうそくがテーブルいっぱいに飾られています。
「おめでとう!」
リュッカーホフの御主人からこの農家民宿の歴史やグリーンツーリズムがドイツに浸透していった時代背景、今後の展望など聞く機会もあり、皆真剣なまなざしで話を聞いていました。
最後にレストランの入り口で、はい、チーズ。
明日から農場の生活に戻っていきます。
次はオランダの春季会合。
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今週末はドイツ研修生たちの春季会合です。農家民宿にて開催します。
さあ、みんな。楽しもうな!
どんな会合になったかは来週お知らせしましょう。
それでは。
春と聞いてドイツ人が真っ先に思い浮かべる野菜は何でしょうか?
ジャガイモ?キャベツ?答えはアスパラガスです。
(もちろんキャベツもジャガイモも食べますが)
4月終わりごろから(新ジャガの終わる頃)6月終わりごろ(さくらんぼの色づく頃)にかけて、アスパラガスのシーズンです。
レストランではスペシャルメニューが並び、市場には産地直送、掘りたてのアスパラガス(だけではありません、外国産もあります)が山のように詰まれており、スーパーには欧州各国産のアスパラの箱がこれでもかと積まれ、主婦達は2kg、3kgとまとめて買って行きます。
こちらで主に食べられるのは日本でもよく見かけるグリーンアスパラガスではなく真っ白や少し紫がかったホワイトアスパラガスです。
ホワイトアスパラガスはグリーンアスパラとは違って皮を全部むいて食べます。一番伝統的な食べ方は、たっぷりのお湯をわかして少量の塩、砂糖をひとつまみいれて好みでバターをひとかけら加え、茹で過ぎないように気をつけて茹で汁をこし、笊にあげます。1kgのアスパラが大体20分もあれば茹で上がります。茹で上がったものに溶かしバターを掛けたり、オランデーズソース(バターたっぷりのホットマヨネーズといったところでしょうか、レモン汁、卵黄、バターを合わせた温かいソースです。)と合わせたり。付け合せはゆでたジャガイモに塩をふったものがお勧めです。
私の好きな食べ方は生ハムにアスパラをくるりと巻いて食べるというもので、先日友人とアスパラを食べに出掛け、上の食べ方がしたいとハム付きを注文したら、生ではないハムが出てきてちょっとがっかりしてしまいました。むいた皮と食べられない下の硬い部分を使ったアスパラの茹で汁で作るスープは絶品です。レストランでは贅沢にバターをふんだんに使ったり生クリームを入れたりして立派なメニューの一つになっています。
ただ、アスパラを食べた後お手洗いにたちますと、尿がかなりきつい匂いになります。匂いになれていない日本人が食後に用を足して自分は病気だと思い込んで病院に駆け込んで少し恥ずかしい思いをしたという笑い話になり損ねたような話もあります。
野菜は何でも生で食べてしまうドイツ人、もうポロネギや白菜の生くらいでは驚きませんが先日友人の家で御馳走になったとき、アスパラを生でも勧められたのにはちょっと閉口しました。生で食べると激しく苦くちっとも美味しく感じなかったのですが、別の友人らに聞いたところ「さすがにアスパラは生のままじゃ食べないよ」と力説され、お腹は大丈夫かと心配されました。件の友人が特別だったのでしょうか。一応調べてみますとアスパラガス専門のHPには生でも食べられないことはないとあり少し安心しました。
栄養価も高く、アスパラギン酸、カリウム、リン、カルシウムなどが豊富で、国民的人気を誇るアスパラですが、今は少し不安な状態にあります。
需要は下がっていないのに、一昨年ごろから収穫時の深刻な労働力不足に悩まされているのです。アスパラだけではなく、イチゴも同じ状況です。
東欧、主にポーランドからの季節労働者が少なくなり、労働省からは「収穫期の手伝いにはドイツ人の失業者を雇うように」とお達しがありました。しかし、低賃金の肉体労働はやりたがらない失業者が多く、募集しても集まらない、あるいは来ても重労働過ぎて途中で逃げ出すのが大半、というのが現状のようです。
ポーランドの労働者は近年EUの加盟、自国の経済の好転などにより、出稼ぎに国を出るものが少なくなり、出るとすれば賃金の高い好条件のそろっているオランダ、イタリア、アイルランド、英国などに仕事を求めるようになっており、深刻な労働力不足に農家はポーランド人に代わってルーマニア人、ブルガリア人労働者と契約を結んだり、新しい機械を購入したり、主婦や高齢者を雇ったりして、埋め合わせに懸命だそうです。
どうしてここまでして低賃金に抑えたいのかというと、「消費者がこれ以上値段を上げると買わないから」というのが一番大きな理由のようです。美味しければ多少高くとも食べる回数を減らせばなんとかなるのではないかと思ってしまいました。
わざわざアスパラをゆでるためだけの専用鍋のあるドイツの家庭では難しい相談なのでしょうか・・・。
業界はいろいろ大変なようですが、一消費者としては今までどおり美味しいアスパラガスが食べたいなぁと暢気に思う今日この頃です。
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連日日中の気温は28℃ぐらいになっていて、夏のような陽気です。
街にはTシャツに短パンの男の子、ノースリーブにホットパンツの女の子が行きかい、ボン大学キャンパスの芝生にはフリスビーやフットサルをしたり、BBQセットを持ち出しておいしそうな煙を青い空へ向って立ち上らせている集団も見かけます。
もはやドイツには夏がやってきています。
日本には衣替えという行事がありますが、ドイツにはありません。恐らくヨーロッパ中のどの国にもないでしょう。
衣替えといえば、6月1日に冬服と夏服を入替える(或いは制服が冬服から夏服になる)ものですが、毎年日本の衣替えのニュースをテレビで見ると、暑かろうが6月1日まで襟付き学ラン、寒かろうが10月1日まで白い半そでブラウスの高校生が映し出され、大変だなあと思います。
その点、ドイツ人は自由です。
4月だろうが5月だろうが、暑くなったら長袖を着てあるくドイツ人はいません。
極端な話し、衣替えがないので、いつ何を着ても自分の気分次第。周りの人を気にしません。
(何度か真冬のTシャツボーイを見かけました。この人は本当に極端だと思います)
日本の衣替えの文化がドイツにあったら面白いと思いますが、個人主義で、人の格好などあまり気にしないドイツ人は、
「なぜ人に合わせてみんな一斉に半そでを着なくちゃならんのか!」
と言うに決まっています。
しかし、逆に、天気が良くて気温が上がれば皆が自然と薄着をするので、誰も言っていないのに揃って5月に衣替えしています。
ただ、私達日本人だけが、ヨーロッパの強い日差しから素肌を守るために、相変わらず長袖を着ています。恐らく夏の間中長袖着ているかもしれません。
衣替えができなくなった日本人。勝手に衣替えしているドイツ人。
農業研修生の皆さん、UVケアをしっかりして農作業に励んでください。
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さて、私達の事務所があるボン南部は、六十数年前、第二次世界大戦時のボン空爆を逃れた素晴らしい街並みが自慢の、ボンに住むならば誰もが一度は住んでみたいと思う(らしい)地区にあります。
この地区は確かに美しく、いかにもヨーロッパらしい街並みが残っています。その代わり、街並みを壊さないように昔ながらの道幅で細かったり、駐車場がなかった りと、生活するにはちょっと不便なこともあったりしますが、道という道に街路樹が植えられ、今の時期はちょうどセイヨウトチノキが赤や白の円錐状の花々を 咲かせて大変美しいです。
そして、事務所の前の道がずーっと下水道工事をしています。
この道は、普段ならボンの西側へ抜ける為の近道であり、自動車が結構行き来している通りなのですが、もうかれこれ1年間全面通行止め状態。
いい加減にしてほしいと思うのですが、どうしようもないですね。
それで、この写真を見ていただくと、街路樹に木板が巻きつけられています。
工事を始めた当初はこんなものはありませんでした。つい2ヶ月ほど前に突然巻きつけられました。
何となく想像もつくかと思いますが、木を傷めないようにカバーを掛けているのです。木板の内側にはご丁寧に廃材の極太ホースも撒きついており、これならば大きなトレーラーとかダンプカーとかぶつかっても傷つかないでしょうね。
このカバーを取り付けたのは下水工事をしている作業員の方々ですが、知人が彼らに何をしているのか聞いたところ、いかにも苦々しそうに、
「どっかの野郎が緑の党に連絡したんだ。それでこんなものをつけなくちゃいけなくなった。でも、今までの半年以上街路樹を傷つけた事ないんだよ・・・」
と言っていたそうです。
緑の党とはドイツの政党で、主に環境保護、核エネルギー反対などのポリシーを掲げています。ですから、この工事現場を見た住民の誰かが政治家に連絡し、当局から行政指導を行ったものと思われます。
しかしながら、作業員のおじさんたちの意見もごもっともで、何よりも、ここ最近は重機もあまり使っておらず、実際に街路樹を傷つけそうになる事もあまりなさそうです。
それこそナンセンスな仕事が増えた感じです。
知人が全く合理的な意見を言っていました。
「もしパワーショベルがぶつかっちゃったら木そのものが折れちゃうんだからこんなカバーしてたって無駄よねぇ。」
環境先進国ドイツ。
我が事務所の前の道でも下水工事による周辺環境の悪化(不便)と環境保護とがせめぎあっています。
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