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年明けそうそう大騒ぎです。
発覚したのは年末なのに年明けてからの話ではすでに昨年(2010年)の春にはニーダーザクセン州は承知していたとか・・・。5000に上る農場の閉鎖、8000羽以上の屠殺処分・・・。被害は広がる一方です。
農業省が発表した現時点で分かっている数字は3000トンに及ぶダイオキシン汚染工業油が25飼料会社に行き渡り、最低でもニーダーザクセン, シュレスウィッヒホルシュタイン, ノルトラインウェストファーレン, テューリンゲンの4州に広がったと言う事です。一番の被害はニーダーザクセン州。このダイオキシン入り脂肪酸はバイオディーゼル製造会社から手に入れたものだと言う事です。
そこから15万トンの飼料に混入。何千件もの養鶏、養豚農場が安全のため一旦閉鎖の憂き目に会います。鶏肉や豚肉の買い渋りも目立ちます。
そもそもダイオキシンはどうやって玉子や餌に付着したのでしょうか?北ドイツにあるシュレスウィッヒ・ホルシュタインのH&J(仮名、1月12日破産申告)飼料会社が間違えて工業用の脂肪酸を混入したのがそもそもの原因と言われています。この会社では鶏、牛、豚などの飼料を作っています。12月末H&J社はキール(シュレスウィッヒ・ホルシュタイン州都)とハノーバー(ニーダーザクセン州都)当局にダイオキシンの過剰濃度の申告をします。この工業用脂肪酸が誤って混入されたのか、あるいは故意だったのか、議論を呼んでいます。飼料用の脂肪酸よりも、工業油の方が安いのが憶測の元になっています。
これだけ出回っていたらすでに食べてしまったと言う人も多いでしょうね。現時点ではしかし、サルモネラやBSEのように心配はしなくても良いそうです。今回の騒動で検出されたダイオキシンは1gの脂肪から最大で3ピコグラム(3兆分の1グラム)これはEUの出す基準値に収まってはいます。実際に体重15kgの幼児が最大級にダイオキシン汚染された玉子を食べても1日の摂取可能量を越える事はないそうです。恐いのは、取り込んだダイオキシンが体の中に蓄積していく事。動物性食品、魚、肉、乳製品などからは極微量ながらどれだけ検査を通してもダイオキシンはついていきます。 脂肪組織と肝臓にくっついたダイオキシンは分解する事がありません。加齢と共にダイオキシンは体の中に溜まっていきます。
ダイオキシンが強い毒性を持つことは知られていますが、一番危険、かつ一番知名度が高いのはTCDD、1,976年、イタリアのセヴェソで起きた事故からセヴェソ毒とも呼ばれます。その毒は動物実験では体重1kgに対して100万分の1グラムで殺傷力が認められています。皮膚がケロイド状になり、がん細胞を活性化させます。
ちなみに2004年にダイオキシンで暗殺されかけたウクライナの政治家ユシュチェンコ氏の体内ダイオキシン濃度は通常の約50000倍だったそうです。よく生還できたものです。
渦中のアイグナー農相はといいますと「今後2度とこんな事が起きないように」と監視を徹底させると発表しています。例えば工業用と食料用の加工は工場の場所を変える、工業用には着色する、といった具合です。
スーパーの玉子は「室内飼い(Bodenhaltung)」「放し飼い (Freilandhaltung)」「有機玉子(Bioeier)」というランクわけがされているのですが、一番安い室内飼い玉子が山となって売れ残っていました。
放し飼いの養鶏を営み、餌も100%安全保障されているさる研修農家の家では「玉子が爆発的に売れています」・・・恩恵を被る農家もあるようです。
食品スキャンダルが出るたびに思うのですが、「喉もと過ぎればなんとやら」というやつで、1つの事件が風化する頃にまた次の何かが発覚している気がします。「安全で美味しい物」にはそれなりの値段がある、ということを消費者が根本的に理解するまでこういった騒ぎは延々と続くのではないでしょうか・・・。
いくら安いといっても、安いなりの理由があるわけで・・・。自分のお財布も寂しいので、食べ物に散財しろというつもりはないのですが、後からかかるお医者さんの料金、お薬の料金、その他リスクを考えるとやはり「安全をそれなりの値段で買う」というスタンスがベストなのではないかと思うのです・・・。
久しぶりの農業情報更新のつもりだったのに、書くうちに主観的になってしまいました。すみません。次回は冷静にいきます。
ニュースソース:spiegelonline
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