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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC欧州支部
ブログ作製:
JAEC Europe
性別:
非公開
自己紹介:
ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

本ブログについてはこちらを参照下さい。
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1990年10月3日、ドイツ国民が待ちに待った東と西の再統一が実現しました。
そんな激動の時代から早18年。18年といえばその当時生まれた子供がドイツでは成人式(お酒やタバコは16歳からOKですが、成人は18歳からです)を迎える年です。その間にもいろいろなことがありました。ソ連崩壊、首相3回交代(コール、(CDU 1982-1998)シュレーダー、(SPD 1998-2005)メルケル(CDU 2005-)ちなみに日本総理は現職含めて12回交代)、欧州統一通貨ユーロの導入、(1999-2002)、・・・枚挙に暇がありません。

Wiedervereinigung.png明日で18歳。大人の仲間入りです。
 
2008年現在、失業率は東のほうが常に上、いまだに「統一は10年ほど早すぎた」や「(旧)西と(旧)東の差は広がる一方だ」など否定的な意見も少なくないですが、少なくとも当時の大多数の住民はこの再統一に賛成だったのです。当時住民たちの激情はもはや一刻の猶予も許さないような状況でした。1949年から約40年、東ドイツは終わるべくして終わった感があります。1961年にベルリンの壁が建てられてから崩壊まで、さまざまなドラマがあり、この日の統一となったのですが、一つ一つ書いていくとあまりにも長くなるので、またの機会にお話しようと思います。
 
ちょうど1989年のベルリンの壁が崩れかけるころからドイツに住み始めた者としては、当時の様子が今も懐かしく思い出されます。まだ東ドイツだった国境沿いの町に家族で行ったとき、パスポートも碌に見ずに通してくれた暇そうな国境警備員。西ドイツマルクのほうをほしがって、せっかく両替した東ドイツマルク(単位は一緒、価値は2-10倍の差、ただし1990年以降個人貯蓄分は1対1のレートで交換できた)を使わせてくれなかったお土産やのおじさん。そして町中にあふれていたトラバント。(Trabi)強烈な排気ガスに辟易したものです。たくさんやってきた(東からの)転校生。最初のころは「あの子は東から来たんだよ」なんて陰口を叩かれたりしていて、けんかになって・・・。学校を卒業するころにはすっかりなじんでいましたが。

思えばずいぶんめまぐるしい時代に移っていったものです。最も小さいころの出来事ですから状況をしっかり把握していたわけではありませんが・・・。テレビで東ドイツの実情を面白おかしく紹介する番組もだんだん減り、いつの間にやら町を横行していたトラバントはいなくなり、いつの間にやら東から引っ越してきた人は西の生活になじみ・・・。「時がすべてを解決する」とはよく聞きますが、まさしくそんな感じでした。
(旧)東ドイツの経済もゆっくりとではありますが上向きになってきています。
 
北朝鮮と韓国の融合はあるか、というとき、分断国家だったつながりで、東西ドイツがよく話題に上ります。有識者の間では東西ドイツのように性急に事を運ぶのではなく、あと50年くらいかけてゆっくり両者の溝を埋めるべきだ、という意見が強いようです。ですが、民衆の力(パワー)には底知れないものがあります。北朝鮮が崩壊しかけている今、いつどこで当時の東西ドイツのような動きが大きくなるかは誰にも予測できないと思います。
 
敗戦国で戦勝国に戦後占領されていたのは日本も同じです。
アメリカやロシアに分担されて日本が分断国家になっていたら一体どんな国になっていたんだろうと想像しながら今日はこの辺で。 (M.I.)

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さて、来年3月に欧州へやってくる予定の研修生たちの一次講習の季節になりました。

ついては、現役欧州研修生からのメッセージを募集しています。

10月11日から10月25日まで日本農業実践学園で行われる予定です。
現地に来てみて感じること、是非後輩達に伝えておきたい事などを欧州支部か東京本部に宛てて送って下さい。勿論メールでもメッセージを受け付けています。

宜しくお願いします。


ところでBCS(ボディコンディション・スコアリング)という評価方法をご存知でしょうか。日本で広く取り入られている方法のようですが、ドイツにも同じ方法があります。1から5までを0.25段階で刻んで評価します。
 
1: 非常に悪い (憔悴しきった牛)
2: 骨がはっきり見えている
3: 骨と肉の割合がちょうど良い
4: 肉に脂肪がやや多めについている状態
5: 太りすぎ
 
見た目ではっきりわかる牛もいるでしょうが、微妙なラインは以下の8点を
主に見ます。

     椎骨の棘突起の出具合
     椎骨の棘突起と横突起を結ぶ線の形
     横突起の出具合
     腰骨/坐骨の隆起
     腰骨と坐骨の間隔
     腰骨と腰骨の間隔
     わき腹から腰付近にかけてのくぼみ(右側)
     骨盤のくぼみ
 
このポイントの各点数を合わせて8で割り、平均成績を割り出して、上の1から5段階に振り分けるわけです。
 
ドイツでは乾乳牛には4授乳中は3.5が理想とされています。、肉牛には4の段階が適している、といわれています。あまり低すぎると、抵抗力が弱まると歓迎されません。かといって点数が高すぎると、お産のときに病気になりやすく、やはり問題です。何事もほどほどに、というよい例かと思います。
 
前述のミス・ベルギッシュランドですが、ニュースソースではどの評価方法を使ったとは書いてありませんでしたが、おそらくこのBCSが審査基準になったのだろうと思われます。
 
年齢別(お産の回数)のクラス分けがあり、総合優勝は満場一致でインディアン・デイライトでした。「健康的で、誤差のない完璧なプロポーション、張り詰めて固いくらいの乳房」が勝利の決め手でした。
Indiandaylight2007.jpgこれぞパーフェクトボディ!!
(去年のホルスタイン品評会優勝時の写真です)

彼女はすでにまだお産を経験していなかったときも部門賞を獲得、昨年は2年に1開催されている「ドイツホルスタイン品評会」で優勝しています。ちなみに彼女の父牛も優秀で、高等な牛は遺伝によるものが大きいというのも納得がいきます。各章受賞者のリストには母牛と父牛の名前が明記されています。人間より遺伝の影響が大きいことの現われなんでしょうね。
 
2009年にはオルデンブルグでまた「ドイツホルスタイン品評会」が行われます。
インディアン・デイライトの二冠達成はなるでしょうか。 本人(牛)はさておき、農場主は真剣です。(M.I.)
 
参考資料:
LZ Rheinland


 
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アグトレには品評会はありません。
あなただけのストーリー、海外で描いてみませんか?

 
 
 
先週の土曜日と日曜日、5年ぶりにNRW州のライン・ベルク地方で、家畜の品評会が行われました。

乳牛のほかにも肉牛(こちらは雄牛も牝牛も品評会に出ています、3種類の牛からチャンピオンが生まれました)や、羊の品評会、少年の部(15歳以下の若い持ち主たちの品評会)、その他ふれあい動物園などイベント盛りだくさんだったのですが、書ききれなくなるので今回は乳牛に限ってレポートします。

普通は4年に1度の開催なのですが、青舌病などの影響で、牛が少なくなり、開催を1年延ばしたそうです。ミス・ベルギッシュ・ランド(メットマン、ライン・ジーク、オーバーベルグ、ライン・ベルグの4つの地方からなります)を決めるため、各農場代表の68頭の選び抜かれた牝牛がその「美」を競います。年齢別(お産の回数)に5種類の牛の単独賞がまず決まり、ついで総合優秀牛が発表されます。

・・・とはいっても人間のミス・コンテストのように着飾ったり、水着になったりするわけはなく、健康度(病気もなくしっかり餌を食べているか)、肉付き度(太りすぎたり、痩せすぎたりしていないか、骨が少し浮き出ているくらいが理想)、乳房の色艶、はり、(張り詰めて血管が浮いて見えているくらいのほうが良い、乳が絞りやすいように高い位置にあればなおよい)骨盤の位置、(正しい位置にあるか、子牛がたくさん生める広くてしっかりした骨盤であるか)、乳質など、さまざまな点から見ていき、総合点を出して格付けをするのです。爪の色艶、関節の丈夫さなども加われば完璧とのことです。

今回は牛の管理がしっかり行き届いて、甲乙つけるのが難しいほど優秀な牛たちばかりだったとか。どの農場でもやはり手塩にかけた牛たちには格別の思い入れがあるんでしょうね。ある意味、人間のミス・コンテストよりチェックが厳しいかもしれませんね。
 
審査員の一人に言わせると今年は粒ぞろいだったので個別賞をつけるのには苦労したけれども、優勝牛を選ぶのには苦労しなかったとか。「彼女は全ての牛の理想だ」とは審査員長の弁です。優勝した牛に特別よいことがあるわけではありませんが、その子孫は高額で取引されるのが確定したも同然なので優勝牛の持ち主はホクホク顔だったそうです。
 
今回はちょっと長くなるので2回に分けます。優勝の栄冠は誰の手に??
続きは次回、お楽しみに。 (M.I.)

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明日は秋分の日です。

天高く馬肥ゆる秋、サツマイモ、リンゴ、クリ、柿など秋の味覚の代表選手ですが、カボチャも旬を迎えています。

kuerbis2.jpg

カボチャといえば冬至のイメージがあり、秋分はちょっと早いと思われるかもしれませんが、他の野菜に比べても常温で保存できる期間が長く、冬の食べ物が減ってくる時期(冬至の頃)まで十分食べられる事もこうしたイメージを強めているのかもしれません。冬至カボチャを食べると病気にならないという言い伝えもありますしね。
何となくいつ食べてもカボチャは体にいい気がしますけれど…。

とにかく、今ドイツはカボチャの最盛期です。

ドイツでは日本で言う緑色のカボチャが一般的ではなく、その3倍はあろうかというでかいタイプのものが主流です。甘みが少ないので煮物には適さないのですが(ドイツ人は煮物作りませんが)、スープやグラタンにして食べています。

ここ数年でHokkaidoという赤いクリカボチャ風のカボチャが広まり、そのホクホク感と甘みが現地の消費者を魅了していますが、名前からしても日本由来といえそうです。
以前、一体このカボチャはなんだろうと調べたところ、「打木赤皮甘栗かぼちゃ」が最有力候補でした。
未だ確信を持っている答えではないので、どなたか御存知の人がいたら、このヨーロッパのカボチャファンを魅了する謎のHokkaidoカボチャの正体を教えてほしいものです。

 

この他、飾りカボチャも出回り始めています。上の写真はドイツのカボチャ農家さんで飾りカボチャの出荷作業をしているところです・・・。

と言っても写っているのはカボチャだけですが…。

木箱に木のくずを敷き詰めランダムに選んだ飾りカボチャを5個ずつ詰め込んでいき、ベルトコンベアーで出荷口まで運びます。
因みに一箱5ユーロほどで販売されているようです。

御存知の方は多いでしょうが、飾りカボチャは食用になりません。
にもかかわらず季節の野菜としては食用のカボチャと劣らぬ人気を誇るカボチャなわけで、カボチャというのは「食欲の秋」と「芸術の秋」を両立したきわめて優秀な野菜なのだと思います。 (A.K.)

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