公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ
ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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ドイツの雑誌Agrar Heute4月21日記事より
日本危機の農業市場への影響
東京―世界最大級の農業資源輸入大国日本。今回の大震災により、自給率はさらに減少しそうだ。
日本を除いて先進国のうちでこれほどに自給率の低い国は他にないだろう(2008年カロリーベース計算の自給率41%)。
世界最大の原料(特に家畜飼料)輸入国である日本は、3月11日に発生した大災害によって、東北地方の重要な農業用地の深刻な打撃を受けて、輸入に頼るところがさらに大きくなるに違いなく、自給率30%台も考えられる。
家畜飼料の75%を輸入に頼る日本
大災害の農業市場への影響について、オランダのラボー銀行が調査した。
日本の輸入飼料及び食料の総量は75%に登り約1600万トンである。トウモロコシだけで、世界の総生産量の2%になり、それはEU27カ国の生産量の約3割に当たる。飼料用大豆の85%(350万トン)を輸入しており、それは、世界の総生産量の1.4%となり、EUでの生産量の0.4%と等しい。
90%の小麦を輸入
食用小麦にいたっては、90%を輸入に依存している。520万トンの小麦を輸入し、世界の生産量の0.8%であり、EUの生産量の21%に当たる。
確かに米の自給率は100%を超え、それは、強力な直接補償と貿易規制により守られてきている。しかしながら大部分の食品類と65%の糖類も輸入市場から調達している。
日本は、肉牛460万頭/年、豚960万匹/年、肉鶏2億9400万羽を輸入しており、世界最大の豚肉輸入国であり、世界第2位の牛肉輸入国だ。
さらには、チーズを19万トン、魚介類とその加工品を他国と比べ物にならないほど輸入している。
大災害の影響
大切な農用地を失い、放射能の土壌汚染に伴い、国民の安全のためにさらに大量の輸入を余儀なくされそうだ。
しかしながら、総量としては大したものだが、世界市場の中では、それほど大きくないとも言える。
畜産拠点の消失によって、飼料輸入量が減少することから、農業市場への要求量は最小限に留まるだろう。
被害6県の生産力は、高い放射能のため、また停電のせいで保冷が及ばす傷むなどして、8%程度下がる。そして、日本で2番目に大きい、年間38万トンの生産を誇った水産加工も破壊されてしまっている。
日本の輸出物資は不足し、また、各国では輸入規制も敷かれているが、しっかりとした食品の安全検査が日本国内でなされる事で、リスク値を世界の人々の信頼を再び得るレベルにまで下げられるだろう。
それらも踏まえ、2011年の第三四半期まで、日本経済の復調が見込まれる。
自給率最低の先進国
2008年では、日本で自給率100%を超えていたのは、米だけだった。小麦は14%、大豆9%、野菜82%、果物41%、肉類56%、魚介類は62%。
日本がコンスタントに大量の食料と嗜好品を輸入しなくてはならない背景には、日本の人口に対して慢性的に農業生産量が不足している事がある。
日本には、国際競争力を得るほどの集約的な農業を行える大規模農業地帯が不足している。
日本はぜい弱な自給基盤を改善すべく、既に災害などを想定して非常時の食料確保を可能にするために、2020年までに自給率を50%まで引き上げる政策を考えている。
*********
自給と輸入とのバランスが、日本には必要なのかもしれません。日本は世界の中で生きているという事を、感じる記事でした。
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日本危機の農業市場への影響
東京―世界最大級の農業資源輸入大国日本。今回の大震災により、自給率はさらに減少しそうだ。
日本を除いて先進国のうちでこれほどに自給率の低い国は他にないだろう(2008年カロリーベース計算の自給率41%)。
世界最大の原料(特に家畜飼料)輸入国である日本は、3月11日に発生した大災害によって、東北地方の重要な農業用地の深刻な打撃を受けて、輸入に頼るところがさらに大きくなるに違いなく、自給率30%台も考えられる。
家畜飼料の75%を輸入に頼る日本
大災害の農業市場への影響について、オランダのラボー銀行が調査した。
日本の輸入飼料及び食料の総量は75%に登り約1600万トンである。トウモロコシだけで、世界の総生産量の2%になり、それはEU27カ国の生産量の約3割に当たる。飼料用大豆の85%(350万トン)を輸入しており、それは、世界の総生産量の1.4%となり、EUでの生産量の0.4%と等しい。
90%の小麦を輸入
食用小麦にいたっては、90%を輸入に依存している。520万トンの小麦を輸入し、世界の生産量の0.8%であり、EUの生産量の21%に当たる。
確かに米の自給率は100%を超え、それは、強力な直接補償と貿易規制により守られてきている。しかしながら大部分の食品類と65%の糖類も輸入市場から調達している。
日本は、肉牛460万頭/年、豚960万匹/年、肉鶏2億9400万羽を輸入しており、世界最大の豚肉輸入国であり、世界第2位の牛肉輸入国だ。
さらには、チーズを19万トン、魚介類とその加工品を他国と比べ物にならないほど輸入している。
大災害の影響
大切な農用地を失い、放射能の土壌汚染に伴い、国民の安全のためにさらに大量の輸入を余儀なくされそうだ。
しかしながら、総量としては大したものだが、世界市場の中では、それほど大きくないとも言える。
畜産拠点の消失によって、飼料輸入量が減少することから、農業市場への要求量は最小限に留まるだろう。
被害6県の生産力は、高い放射能のため、また停電のせいで保冷が及ばす傷むなどして、8%程度下がる。そして、日本で2番目に大きい、年間38万トンの生産を誇った水産加工も破壊されてしまっている。
日本の輸出物資は不足し、また、各国では輸入規制も敷かれているが、しっかりとした食品の安全検査が日本国内でなされる事で、リスク値を世界の人々の信頼を再び得るレベルにまで下げられるだろう。
それらも踏まえ、2011年の第三四半期まで、日本経済の復調が見込まれる。
自給率最低の先進国
2008年では、日本で自給率100%を超えていたのは、米だけだった。小麦は14%、大豆9%、野菜82%、果物41%、肉類56%、魚介類は62%。
日本がコンスタントに大量の食料と嗜好品を輸入しなくてはならない背景には、日本の人口に対して慢性的に農業生産量が不足している事がある。
日本には、国際競争力を得るほどの集約的な農業を行える大規模農業地帯が不足している。
日本はぜい弱な自給基盤を改善すべく、既に災害などを想定して非常時の食料確保を可能にするために、2020年までに自給率を50%まで引き上げる政策を考えている。
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自給と輸入とのバランスが、日本には必要なのかもしれません。日本は世界の中で生きているという事を、感じる記事でした。
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