忍者ブログ
公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
JAEC欧州支部
ブログ作製:
JAEC Europe
性別:
非公開
自己紹介:
ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

本ブログについてはこちらを参照下さい。
バーコード
カウンター
[50]  [51]  [52]  [53]  [54]  [55]  [56]  [57]  [58]  [59]  [60
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

前に紹介した「非喫煙者保護法」のもと、小規模の飲食店では室内喫煙禁止というニュースですが、ちょっとした進展がありました。

先日の新聞に、カールスルーエにある連邦憲法裁判所(BVG)では7月30日、ベルリンと南西ドイツのバーデンヴュルテンベルグ州のバーに関する喫煙禁止条例は法律違反、との判決を下したと言う記事が載っていました。

数々のイベント時の特例や喫煙部屋と禁煙部屋があるレストランなどの例外が競争率を低下させる原因になると認めたのです。徹底的にレストラン及びバーでの室内喫煙を禁止しているバイエルン州とすでに小規模バーでも喫煙を許可しているザールランド州以外の12州も似たような条例を作っていることから、ドイツ16州のうち14州がこの決定に従うことになります。

一部屋しかない(喫煙部屋と禁煙部屋にわけられない)75㎡以下のバーでは「喫煙バー」の看板を掲げる限り今までどおり室内での喫煙を許可する、という判決を出しました。これによって全国70,000件の小規模酒場ではタバコが吸えることになります。

ただし、喫煙バーでは18歳未満お断り。自家製料理の提供もNGです。前にご紹介した「喫煙クラブ」より条件が厳しくなっています。(ドイツでは現時点で喫煙は18、飲酒はアルコール度の弱いものなら16歳からOKです。)
 
ちなみに同じ小規模といえどもレストランでの喫煙禁止は今までどおり。大規模にも小規模にも当てはまらない100㎡以下のバーなどは宙ぶらりん状態です。

ある判事は飲食店での喫煙禁止条例は非喫煙者の健康保護、という大変重要な役割を担っており、法律に違反は全くしていない、むしろ特例や例外などを作らず屋内全面禁煙にするべきだと力強く述べています。

・・・何となく小規模飲食店の商売上がったり、という状況に変わりはないような気がしてきました・・・。
 
7月1日以降すでに完全禁煙、あるいは喫煙クラブに移行している小規模飲食店主たちの反応ですが、とりあえずその当時決めたとおり続ける、というのが大半のようです。とある完全禁煙に移行したレストランでは、このカールスルーエでの判決が下ってからすぐに室内で灰皿を所望する顧客が何人もいたとか。やはり外で吸うより中で吸いたいものなのでしょうか。

店の雰囲気が好きだからと、非喫煙者でも喫煙クラブに入る人も結構いるようです。かくいう私もタバコは吸ったことはありませんが、友人と一緒にボンのとある小さなバーで喫煙クラブのメンバーになりました。名前と連絡先を申告するという簡単なものでしたが。店主によると「メンバーの半分は非喫煙者よ」とのことでした。
 
今度の移行期限は2009年12月31日。
それまでに現存の法律を各州ごとに公正に改正することが待たれます。(MI)
 
 

banner_03.gif ブログランキング・にほんブログ村へ

タバコの煙のように夏がはかなく消えていきそうです。
今日もクリック、ありがとうございます。

PR
ここ数日天気に恵まれているボンです。自転車をこぐ足に力がこもります。

WTO決裂で日本経済が期待した進展が見込めなくなったわけですが、日本農業は、農産品重要品目削減について予想を上回る譲歩を迫られた今回の交渉が成就しなかった事で問題を先延ばす事ができた形ですね。

国際貿易では、経済発展のための代償として農業分野での譲歩が常套手段となっていますが、食料自給率39%(カロリーベース)の日本がどこまでこの手段をとっていけるのでしょうか。

国民が国産品に対して一定の評価を下していながらも、現状として外国産(例えば中国産)農産物に頼らざるを得ないのは、日本の生産コストや非効率に小さく分断されている農地を思えば至極当たり前の事です。

そして、クオリティーや安全面についても、今後世界の農産物が日本と同等かそれに近い品質になったら、消費者が選ぶのは、値段が安い方でしょうか?それともあえて国産でしょうか?

自給率が低いのは問題かもしれませんが、それほどに自給率を下げてしまった原因がたくさんあるはずです。

ヨーロッパの中でEUにも入らず日本と同じように高い関税をかけて国産品を守っている国がスイスです。スイスの国産品は割高ですが、スイス人はそれを好んで購入しています。
それは、永世中立国として有事の際はどこにも頼らず自給できる事を前提とした国策がある上、自国の生産物に自信と誇りを持っているためだと思います。
(そして、確かにスイスの農産物は旨いのです!)

そうは言っても、2003年段階でスイスの食料自給率は49%ほど(農水省データ)。
はたしていつまでスイスが外圧を突っぱね続けられるのか分かりませんが、今回のWTOでは日本と同じように合意を目指したらしいので、スイスの農家も安心して入られないでしょう。関税が緩和されるとスイスの場合は特に野菜農家(特に葉野菜)が打撃を受けるようです。

両国にいえることですが、先延ばしは根本的な解決ではないわけで、やはり国際競争力のあるバイタリティーある農家を育てることがこの猶予期間に与えられた抜本的な目標となりえるのではないでしょうか。

だから、アグトレ!ぜひ参加してくださいね(こじ付け)→農業研修生募集中!

banner_03.gif ブログランキング・にほんブログ村へ
今夜はドイツのデパートに売っていた日本産の生姜を使います!


 今日読んだ新聞に面白い記事が載っていたのでご紹介させてください。

今している仕事とはまったく違う分野の仕事にあこがれている人も少なくないはず。でも実際に行動に移すのはほんの一握りの人のみです。そんな中から大手自動車販売業者の内装デザインの仕事から一転、オーガニック食材のみを使った手作りアイス屋さんに転職した青年がいます。ノベルト・トゥルクサさん(33)、自分で改造したアイスモービルに材料を詰め込んで今日もケルンの街を走ります。

普通の会社員としてではなく、もっと人とふれあえる仕事に就きたい、そう思っての転職にはうなずけますが、そもそもなぜにアイス屋さんなのか、それは去年の休暇でとあるイギリスの億万長者が彼の財産の基盤をアイス売りとして作りあげた、という記事を読んだからだそうです。すでにその休暇中からインターネットでアイスモービルとレシピ集の検索にいそしんでいたとか。転進の計画は、専門書とインターネットのみであとは自分の力で切り開いたそうです
どこにきっかけが転がっているかなんて本当にわからないものですね。
eis3.jpg
街角のアイス屋さんです

売っているのはマンゴーミント、ニワトコヨーグルト、スペルト小麦入り牛乳、インドのチャイなど一風変わったアイスです。どのアイスもオーガニック、添加物は一切使用していません。お値段は1ユーロとまあ標準。今日日80,7%が工業化されているアイス業界で16%が手作り。しかもオーガニックはまだ数えるほどでしかありませんのでかなりの冒険といえるでしょう。

オープンにこぎつける前は他にも「ホワイトチョコとブラックオリーブ」「ミルクチョコレートと塩味ピーナツ」など試作したようですが、うまくいかなかった模様。現在も町のアイス屋さんに場所を借りて試行錯誤とか。店主とも仲良くなり、アイディアも交換し合えている、とのことで、もっと人と触れたい、という第一の希望はかなっているようです。
eis2.jpg
スタンダードはバニラ、チョコ、イチゴ。

第二の億万長者になる夢ですが、こちらは微妙。普通の会社員と違って、収入は不定期だし、アイス屋さんは天気に大きく影響されます。アイスが売れない冬の間はどうする、という課題も残っています。「オープンしてからやっと一月、これからのことはわかりません」と語るトゥルクサさんですが、彼にはまだ自動車内装の仕事に戻る、という奥の手があります。職場で気に入られていたので、いつでもフリーランスでもどってきていいとのお達しがあるようです。逆に最後の保障があるからこそできた冒険かもしれませんね。

今度ケルンの広場に行ったときは目新しいアイスモービルがとまっていないか探してみようと思います。 (MI)

eis1.jpg
記事を書いていて食べたくなったので買ってきちゃいました。

 参考資料:http://www.general-anzeiger-bonn.de/

banner_03.gif ブログランキング・にほんブログ村へ
アイスがおいしい季節ですね。暑さに負けずにクリックをお願いします

最近良い天気です!
(昨日は一時大雨でしたが)

7月中旬まで全然気温が上がらず、遅れてやってきた感じのドイツの夏ですから、十分満喫したいものです。

夏の日差しの中、セイヨウトチノキが青々と並木道を美しく演出しています。

・・・!?

rosskastanienbaum.jpg
あれ?
なんか葉っぱが茶色い・・・。

rosskastanie.jpg
近づいてみると部分的に枯れていてます。

・・・実はここ数年、ヨーロッパのトチノキは害虫に蝕まれており、盛夏にもかかわらず秋のようにトチの葉っぱが散ってしまう現象が続いています。

それで、その原因である虫と言うのが、こいつです。

miniermottelarve.jpg
体長5mmぐらいのイモムシですが、葉っぱの茶色くかれた部分の内側に巣食っています。
ドイツ語でRosskastanienminiermotte(学名Cameraria ohridella)という小さな蛾の一種です。成虫は白と薄い黒の斑模様のあるオレンジ色の羽をもっていますが、あんまり小さいし飛んでいる時にはそんな事確認できません。

と、言う事でとまっているガを撮影してみました。
miniermotte1.jpg
ほーら、幹にとまっているのですが見えますかー?

miniermotte.jpg
拡大図(体長約5mm)

年間3回から4回産卵(羽化)する上、決定的な天敵もいないためどんどん増えていくようです。冬は最後の世代が枯葉の中で越冬するそうなので、この被害を食い止めようと思ったら、トチノキの枯れ葉を集めて燃やすのが一番いいとか。
でも、ドイツは焚き火が禁止されているので(特定の条件をのぞいて)難しそうです。

秋になるのはまだまだずっと先と思いたいのですが、ドイツのトチノキは早々の冬支度を強いられているようです。



banner_03.gif ブログランキング・にほんブログ村へ
今日も元気なクリックをお願いします!


デンマーク研修生が夏のセミナーに参加した時に、食肉センター(と場)を訪問したそうです。
とても良い機会だったようですが、畜産業にかかわる研修生だからこそ、家畜を殺す瞬間を冷静に観察できたのでしょうか…?

日本では比較的難しい食肉センターの視察も、ヨーロッパでは可能であったりします。
今回のデンマーク研修生のように研修生たちは時々食肉センターを訪問する機会に恵まれ、と畜の瞬間を初めて見て驚いたり、感心したりしています。
中にはショックを受ける人もいるようですが、農業(特に畜産業)に携わる研修生たちは概ね食肉の何たるやをしっかりと理解しているようです。

一般の消費者にとっては、草原で草を食む家畜とスーパーでパック詰めになった肉とをイメージとして繋げる事は困難だと思います。
そして、それが必要とされない風習が長いこと続いています。言い換えれば、動物を殺してその肉を食べるという一連の営みのうち、一部の工程が分かりにくくなっているともいえます。

あるときドイツのテレビ番組を見ていて驚いたのが、と畜の場面や食肉センター内の様子がテレビで映し出されていた事です。日本ではまず放映されないと思われるシーンに思わず釘付けになりました。

デンマークだと、食肉加工はデーニッシュクラウンというヨーロッパ屈指の大企業が有名で、年間2千万頭の豚(一日あたり数万頭)を処理すると言います。ここを見学し、ガラス張りの向こう側でプロセスラインに沿って豚が豚肉になるのを見ていくと、もはや工場のような感じがします。
そして、それだけの肉を消化しきるだけの人間達がこの世界にはいるという事実にも驚きます。

いのちを食べているという建前の前に、私達は舌と胃袋を満たす為のシステムに目を向ける常識も必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか?

banner_03.gif ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログランキング参加中。
結構頑張ってます!


アグトレに参加しよう!
ブログ内検索
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]