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デンマーク研修生が夏のセミナーに参加した時に、食肉センター(と場)を訪問したそうです。
とても良い機会だったようですが、畜産業にかかわる研修生だからこそ、家畜を殺す瞬間を冷静に観察できたのでしょうか…?
日本では比較的難しい食肉センターの視察も、ヨーロッパでは可能であったりします。
今回のデンマーク研修生のように研修生たちは時々食肉センターを訪問する機会に恵まれ、と畜の瞬間を初めて見て驚いたり、感心したりしています。
中にはショックを受ける人もいるようですが、農業(特に畜産業)に携わる研修生たちは概ね食肉の何たるやをしっかりと理解しているようです。
一般の消費者にとっては、草原で草を食む家畜とスーパーでパック詰めになった肉とをイメージとして繋げる事は困難だと思います。
そして、それが必要とされない風習が長いこと続いています。言い換えれば、動物を殺してその肉を食べるという一連の営みのうち、一部の工程が分かりにくくなっているともいえます。
あるときドイツのテレビ番組を見ていて驚いたのが、と畜の場面や食肉センター内の様子がテレビで映し出されていた事です。日本ではまず放映されないと思われるシーンに思わず釘付けになりました。
デンマークだと、食肉加工はデーニッシュクラウンというヨーロッパ屈指の大企業が有名で、年間2千万頭の豚(一日あたり数万頭)を処理すると言います。ここを見学し、ガラス張りの向こう側でプロセスラインに沿って豚が豚肉になるのを見ていくと、もはや工場のような感じがします。
そして、それだけの肉を消化しきるだけの人間達がこの世界にはいるという事実にも驚きます。
いのちを食べているという建前の前に、私達は舌と胃袋を満たす為のシステムに目を向ける常識も必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか?
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