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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC欧州支部
ブログ作製:
JAEC Europe
性別:
非公開
自己紹介:
ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

本ブログについてはこちらを参照下さい。
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7月1日、つまり今日からいよいよチューリンゲン州及びNRW州の駅、病院、学校など公共スペース、ホテル、レストラン、カジノ、ディスコ、パブ、喫茶店など飲食店でも喫煙が禁止されます。受動喫煙者の被害を無くそう、あるいは最小に抑えようというのが狙いで、非喫煙者保護法といいます。この法律に基づいて、すでにNRW州とチューリンゲン州以外の州では共用スペースでの喫煙は禁止されており、これで全州屋内では禁煙となった次第です。違反者には51000ユーロの罰金が科せられます。初犯の場合は飲食店経営者40ユーロ、喫煙客10ユーロという風に細かく決められています。

 

開始時期もばらばらなら規制の仕方も州ごとにさまざまで、ショッピングセンターや飛行場は除くという州や、禁止するのは大学とディスコ、レストランのみという寛大な州や、徹底的に禁止している州など色々あります。NRW州の規制はかなり厳しいほうで、例外はショッピングセンターのみとなっています。ただ、イベント時の屋台はOK、個別の喫煙者ルームがあればOK、などと例外が数多くあります。わざわざ定期的に見回りがくるハンブルグなどとは違って、ここボン市では書状で抗議文書が送られてこないと動かないようです。果たしてそこまで効果はあるのでしょうか・・・?

 

非喫煙者の私にとっては煙たくないレストラン、息が普通にできるディスコ、服に匂いがつかないパブなどは正直大歓迎なのですが、飲食店経営者には死活問題にもなるようです。すでに昨年から喫煙者を隔離している他の州の飲食店などでは売り上げが2040%落ちたと言います。

とあるパブの店主はうちの客層の90%が喫煙者だ、これからどうやって生活するんだと嘆いています。大手デパートKaufhof経営のレストランなどでは新しく喫煙者専用ルームを設けることも可能ですが、件のパブ経営者のように小さな飲み屋さんでそんなスペースを新たに確保するのはちょっと無理な相談です。

 

唯一の抜け穴として用意されているのは「喫煙者クラブ」。喫煙者のみが集まってパブを借り切り、経営者はその賃貸料金で経営をまかなうというものです。もっとも非喫煙者の中にも喫煙に寛大な人もいるわけで、昨日の新聞には、非喫煙者だけれども「喫煙クラブ」のメンバーになった人の話が載っていました。

 

好き好んで体に悪いものを取り込むことはしたくないと思うのですが、そのためにパブや小さなお店が減ってしまうのは申し訳ない気がしてしまいます。ちょっと複雑な非喫煙者保護法でした。 (MI)


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近年日本の米価が下がり始めて久しいですが、世界的には米価が上がり続けています。世界的穀物価格上昇が米においても例外ではないのですが、日本だけはその反対を行っています。
しかしながら、このギャップを単純に比較する事はできません。日本の米価には、農政、国内需要など様々な要因が絡んで今の下落状況に陥っていますし、世界の米価上昇は原油高、穀物不足が一因を作っています。

ところで、ドイツで購入できるお米は本当に様々な種類があります。日本で見かけるような短粒種の米はMilchreis(ミルヒライス)と呼ばれ、ミルク粥に使われるようです。もちろん、日本のお米とは若干味も風味も異なります。日本の米はSushireis(スシライス)として売られています。この他、パエリア用の米、オレンジの粒のように長細い米、黒い米など、日本では見かけないようなものまであり、米と言えどこれほどに種類があるとは驚かされます。
それにしても日本米というのはヨーロッパではあまり見かけないものです(理由は色々あると思いますが)。近年イタリアで日本の米を栽培し始めた農家があります。ちゃんと日本からスタッフが来て指導をしているそうです。
外国でも日本米が美味しく食べられるのはありがたいことです。

やはり日本人なので、日本米が食べたいと思うのですが、何しろ輸入の日本米は高いのでカルフォルニア米を食べています。

今日も行きつけのアジア食材店で10kgの米を購入。韓国人の店長がレジで苦々しそうに、
「また米の値段が上がったよ。何でも高くなっちまうな!」
と言っていました。確かに、3ユーロ(円にして500円)程上がっているような気がします。理由を聞くと、
「この米はアメリカから輸入しているが、アメリカの農家は今までの半分の農地を米、残りの半分をトウモロコシ畑にしているんだ。それで米が高くなった。なんでも金の為だな」
ということでした。

米価の比較はナンセンスと分かっていても・・・、かたや減反、かたや作付けの転換。
我田引水とはまさに今の米事情でしょうか。



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スイスのZofingen (www.zofingen.ch)という町では2000年から毎年6月の週末にBio Marché (http://www.biomarche.ch) といってスイス隋一の有機関連商品の見本市を開いています。スイス各地の農産物ブースのほかにも毎年代表で特定の州の特産物ブースが設けられ、(今年はGrarus, Graubuenden, Uriといったアルペン地方で主に乳製品が主体でした。)試食したり、購入したりできるようになっています。スイスだけではなく近隣諸国からの来客も増え、展示スペースも年々広がり町の中心部丸ごとマーケットになってしまっています。主なスポンサーはスイスでCOOP (www.coop.ch) と権力を2分する大手スーパー、MIGROS (www.migros.ch) です。他にもBiosuisse(www.biosuisse.ch) のような有機認証組織が名を連ねています。

 そんな今年で9回目になる有機見本市を間近で見る機会に恵まれました。食べ物(野菜から肉まで)、飲み物(有機ビール、りんごジュース)はもちろんのこと、化学薬品を使わない化粧品、子供が口に入れたりしても大丈夫な自然の材料からなる塗料、自然素材しか使っていない子供服や洋服、木の温かみがうれしい有機素材の家具、徹底したベジタリアン、ビーガンのためのミル(牛乳の代わりに穀物を搾って飲みます)などさまざまなものが展示されており、パンフレットを読んだり、色々手にとって見たりしては楽しく情報収集ができました。

他にもちびっ子たち向けにふれあい動物園、今では珍しい手回しのメリーゴーラウンド(Green Peaceのお兄さんが3人交代でせっせと回していました。)にマジックショー。大人向けにもコンサート、ストリートミュージシャン、その他パフォーマンス、数々のイベントが目白押し。近隣に住んでいるのなら、週末のお出かけスポットとしてはもってこいではないでしょうか。体に優しい、地球に優しい、子供も大人も楽しめる、そんなマーケットです。

 お天気にも恵まれ、会場はお昼を回ったころにはかなり込んできました。

その日一日の行動ですが、まじりっけなしの牛乳にイチゴを加えただけというイチゴミルクを飲み、あちこちで有機のパンやジュースを試食、試飲、お昼には有機の子牛ステーキを食べ、その味、柔らかさに感激。おやつにワッフルまで手作りの有機アイスクリームを食べ、おみやげにスイス名物Bergkaeseと(直訳:山のチーズ)Zopf(編みパン)を買ってご機嫌で帰ってきました。食べてばっかりですね・・・。さて、Zopfはドイツにもあるのですが、スイスのはあまり甘くなく、生地はふんわり柔らかく、まるで日本の食パンを食べている様な気分になりました。お店の人から「2日で食べてね、固くなるから」といわれたので2日かけて長さ30cm、幅10cmくらいの編みパンを食べつくしました。・・・やっぱり食べてばかりですね・・・。

来年のBio Marché619日~21日。
次回も機会があれば、今度は食品以外もじっくり見て回りたいものです。(MI

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随分経ってしまったのですが、スイス研修生たちの春季会合が月上旬にありましたので報告します。

まず、今回の会合の会場となった場所は昨年と違いました。
ボーデン湖のすぐそばの小さな村Altnauがその場所でした。今の季節ボーデン湖は大変美しく、萌える緑と湖の深い水色、そして青空のコントラストに感動を覚えずにいられません。
が、
生憎と薄曇りの天気で残念でした。


今回お世話になった農家民宿FeierlenhofのBarth(バルト)さんは何度か日本人研修生を受け入れた事があります。
果樹や酪農、それに加えてアグロツーリズムにも取り組んでいます。珍しい取組みとしては、ニワトコの花を収穫してシロップにするそうで、目算0.5ha程のニワトコ林があることです。ニワトコの花はカスミソウのように白くて小さな花がふんわりと咲きます。

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この写真はFeierlenhofの近隣の農家さん。軒下にはゼラニウムのプランターが置かれていて可愛らしい。古い馬具を天秤のように吊下げてあしらっているのがユニーク。



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さて、こちらが今年のスイス研修生(若干一名ドイツ研修生が含まれていますが…)
スイスで暮して2ヶ月が過ぎ、大分慣れてきている様子でした。
 
さらに会合の後、スイス研修生たちを一人一人訪ねてきました。

全員分は書ききれませんので代表して、アルプス地方に配属されている研修生の様子をちょっと紹介。


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今年初めて日本人研修生が配属された新規の家族農場です。
写真左の建物が農場。20頭の酪農と直売場を経営する複合農家です。因みに有機農業を営んでいらっしゃいます。
遠くにアルプスが臨め、本当に美しい風景が広がっています。スイスと言えばハイジ、アルプスと言うイメージが定着していますが、そのイメージをそのままにしたような場所です。

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そしてこれが研修生と農場の子供達。
彼女の仕事は家政が中心。
この日も農場の子供達の子守をしていました。料理、掃除の他、庭仕事、小規模の畑作物の栽培も彼女の仕事です。

彼女はとにかく言葉が重要だと言っていました。

**********
研修生がどのような農場に配属されるか、農家さんたちが農業研修プログラムに興味を持ってくれるか、それを見て回るのも私達の仕事の一つですが、この家族のように日本人研修生を待ち望んでいる農家がまだあります。

興味を持たれた方がいましたらぜひ一度本会のホームページをご覧下さい。
http://www.jaec.org


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研修生の農場訪問がほぼ全員終わりました。
今週末にもう一箇所訪問して一通り全研修生の滞在先を見て来たことになります。

どの研修生たちもちょっとした問題や苦労はあるようですが、それぞれに充実した時を過ごしている事が分かりました。まだ農場へ配属されて3ヶ月しか経っていません。今できることと、あと3ヵ月後にできる事はまた違ってきます。焦らず、着実に自分の納得する研修を続けてほしいと思います。

スイスの春季会合については近々取り上げますが、今日は別の話題です。


毎回農場訪問では色々な経営者からお話を聞くことができ、大変興味深いものです。
今回の農場訪問ではやはり、世界的な飼料穀物の価格高騰が話題に上りました。農業の第一線で日々農作物生産や農場のマネージメントにおわれる経営者達ですが、どなたも世界情勢や農業政策については鋭い観察を怠っておらず、それぞれの農業分野ごと持論を展開してくれて、大変興味深かったです。

とあるドイツの鉢物生産農家では数年前から温室の暖房をウッドチップ燃料に変えています。数年前からの化石燃料の高騰を先読みしての導入はまさに先見の目があると言えるでしょう。今後はさらに安定的な燃料を見つけていきたいともおっしゃっており、アグリビジネスにおいての暖房燃料コスト対策は重要課題という印象を受けました。
片や有機野菜農家では石油依存による農業生産の限界点、将来の農業像の模索について思慮深い考察を伺う事ができました。有機デメター農家ならではの独特の世界観かもしれませんが、農業が自然を離れてその和を乱すことが『良い』事なのか、今一度考えてみるべきかとも思いました。

家の光出版地上7月号に「石油ピークがやってきた!」と言う記事があります。
これによると、石油の埋蔵量は残り1兆バレルほど。もの凄く多いように見えますが、これまでに人類は既に1兆バレルを使い切っているそうですから、残りの石油が枯渇するのも容易に想像できてしまいます。
「脱浪費」と言うことで、日本には「もったいない」と言う言葉があることにも触れていて、ドイツで日々生活する中、日本美徳ともいえる「もったいない」を誇らしく思う一方、欧米化、近代化がもたらした消費文化をなかなか捨てられない日常をなんとももどかしく感じました。

何かできることから始めよう、とよく言いますが、やらなくてはいけない事があまりにも多くて手がつけられない。

まるで事務所の机の上みたい…。


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