公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ
ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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ちょっと前ですが、今月中旬にスイスの研修生たちに会ってきました。
毎年恒例の家政研修+農業視察です。
私は大使館を訪問したり関係機関にあったりした後、週末にかけて研修生たちのいるスイスの中でも山奥、グラウビュンデン州のシーアスへ向かって移動しました。
チューリッヒ駅で乗り換えた際、駅前のマクドナルドを見て、「スイスへ来たなぁ」と妙に浸りながら・・・。
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期間限定メニュー:
マックフォンデュ、マックレースティ、マックラクレット。
どれもスイスを代表する伝統料理ですが、ついにマクドナルドのハンバーガーに挟まれてしまいました...。
さて、それはさておき、シーアス(Schiers)の家政学校に到着し、早速皆で近郊の有機ワイン生産農家へ視察へ行く事に。
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スイス東部最大の州であるグラウビュンデン州の中でも特にワイン生産が盛んなマランスMalans 。寒いスイスの中でも比較的温暖で日照も良い(天候の良い)地域である事がこの地をワイン生産地帯にしているそうです。
見学したワイン農家は17ヘクタールの経営面積で、ピノノアールやメルロー、シルバーナ、といった品種を栽培しているそうです。
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もう11月ということもありブドウ畑は収穫後でしたが、ケラーを見せていただきました。
発酵途中のワインたちが1つ1000フランの樽(250l)の中で熟成されていました。
発酵途中で発生する炭酸ガスは樽の上部に取り付けたパイプを通って外へ。パイプの中には水が入っていて、ガスが抜けるたびにポコンと気泡を吐き出していました。
さて、それではどんなワインが出来るのか。
研修生お待ちかね、試飲ターイム!!
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嬉しそうですね。
「みんなー、試飲だぞー!」
「わかってますって!!」
この農家での生産はほとんどが赤ワイン。
ピノノアール7割
メルロー2割
そして、シルバーナを生産しています。
しかし、興味深かったのはピノノアールから白ワインを生産していること。
赤ワインブドウから白を作るのです。
なんでも、皮の色がつかないようにブドウを絞ってすぐに果汁だけ分離して発酵することで生産できるということです。
是非飲んでみたいと思ったのですが、生憎全てソールドアウト。
残念。
試飲と言ったのに、
ヨイヨイになりつつ帰途につきました。
そして翌日。
今度はグラウビュンデン州の山奥(シーアスでさえもう既に山奥なのですが)チュリンTschlinへ。ここは、イタリアとの国境の地区です。
電車で近隣の町へ出て、そこから定期バスへ乗り揺られる事1時間(鉄道が一部工事中でバスで移動も含め)。
小型バスにさらに乗り換えて移動するため待っているところで記念撮影。
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おうおう、男の子たち。きまってるねぇ。
「いや、車酔いできもってるだけです…」
「そうか...俺もだ。」
「だれか、袋、フクロー!」
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そんなこんなでたどり着いた山奥の里では、まず、ビール工場から見させていただきました。
このあたりは上質の軟水が流れ出ている事、昔から大麦を生産する地域であった事からビール工場を作るという発想にいたったということです。
ちなみに、この工場を建てるのに100万フランかかったそうです。
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ここではビール製造の工程、販売経路、工場長の考え方や宣伝方法など話を聞くことができました。
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販売路線はハイネッケンを通じて販売してもらったり、地域のホテル、スキー場などで販売しているということでした。
直売もできました。
ところで、試飲は?
ありますよ。
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うまそうですね~!
しっかりとした舌触り、さわやかな苦味が美味いビールでした。
それにしても、車酔いとお酒の酔いは、同じ字を書いてもまったく違いますよね。
次に訪問したのはチーズ工場。ここの地域では山羊と羊の農家があり、そこからミルクを仕入れて上質のチーズを作っているという事でした。
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こちらが生産物。
軟質、硬質両チーズの他、水牛のモッツァレラ、ヨーグルトなんかも作っていました。
上の写真の台形のチーズはこの工場のオリジナルチーズ。
工場長の奥さんが発案したチーズで、なんと、チーズをざるに入れて作るという発想だったそうです。元々チーズについては素人だった奥さんの自由な発想から生まれた名物チーズで、塩でチーズを拭く代わりにビールで拭いてしまうという異色のチーズ。うまみ溢れる硬質チーズでした。
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そして、最後は山羊・羊の農家へ。
Tschlinの町外れにあります。
(そこで山を歩いて下る)
上の写真の草原の一部が耕してありますが、そこに大麦を植えるのだそうです。
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先ほど紹介したチーズを作るためのミルクはこの子達が生産してくれています。
ブンドュナーシュトラーレン種というスイス在来の希少な品種だそうです。
ここの農家は2軒の農家が共同で畜舎を建て、搾乳場所も共有しています。
スイスではこのスタイル(共同経営)の酪農が良く見られます。
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長い一日でした。また帰り道同じだけの距離を戻っていきます。
乗り物酔いに苦しめられながら・・・。
そして、宿舎では今月誕生日の研修生たちをお祝いしました。似顔絵と心のこもったケーキのプレゼントに誕生日を迎えた3人の娘達は大いに感激しておりました。
残りの期間もそうやって仲良くやっていって欲しいと思います。
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そして、翌日。
私はまたドイツへ戻ります。
「しみったれた見送りなんか嫌だぜ」
と言ったところ、
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♪ほーたーるのひーか~りー、まどーのゆ~~き~!
と合唱しながら窓から手を振ってくれました。
勘弁してくれ!
(A.K.)
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ちょっと長くなりました。
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毎年恒例の家政研修+農業視察です。
私は大使館を訪問したり関係機関にあったりした後、週末にかけて研修生たちのいるスイスの中でも山奥、グラウビュンデン州のシーアスへ向かって移動しました。
チューリッヒ駅で乗り換えた際、駅前のマクドナルドを見て、「スイスへ来たなぁ」と妙に浸りながら・・・。
期間限定メニュー:
マックフォンデュ、マックレースティ、マックラクレット。
どれもスイスを代表する伝統料理ですが、ついにマクドナルドのハンバーガーに挟まれてしまいました...。
さて、それはさておき、シーアス(Schiers)の家政学校に到着し、早速皆で近郊の有機ワイン生産農家へ視察へ行く事に。
スイス東部最大の州であるグラウビュンデン州の中でも特にワイン生産が盛んなマランスMalans 。寒いスイスの中でも比較的温暖で日照も良い(天候の良い)地域である事がこの地をワイン生産地帯にしているそうです。
見学したワイン農家は17ヘクタールの経営面積で、ピノノアールやメルロー、シルバーナ、といった品種を栽培しているそうです。
もう11月ということもありブドウ畑は収穫後でしたが、ケラーを見せていただきました。
発酵途中のワインたちが1つ1000フランの樽(250l)の中で熟成されていました。
発酵途中で発生する炭酸ガスは樽の上部に取り付けたパイプを通って外へ。パイプの中には水が入っていて、ガスが抜けるたびにポコンと気泡を吐き出していました。
さて、それではどんなワインが出来るのか。
研修生お待ちかね、試飲ターイム!!
嬉しそうですね。
「みんなー、試飲だぞー!」
「わかってますって!!」
この農家での生産はほとんどが赤ワイン。
ピノノアール7割
メルロー2割
そして、シルバーナを生産しています。
しかし、興味深かったのはピノノアールから白ワインを生産していること。
赤ワインブドウから白を作るのです。
なんでも、皮の色がつかないようにブドウを絞ってすぐに果汁だけ分離して発酵することで生産できるということです。
是非飲んでみたいと思ったのですが、生憎全てソールドアウト。
残念。
試飲と言ったのに、
ヨイヨイになりつつ帰途につきました。
そして翌日。
今度はグラウビュンデン州の山奥(シーアスでさえもう既に山奥なのですが)チュリンTschlinへ。ここは、イタリアとの国境の地区です。
電車で近隣の町へ出て、そこから定期バスへ乗り揺られる事1時間(鉄道が一部工事中でバスで移動も含め)。
小型バスにさらに乗り換えて移動するため待っているところで記念撮影。
おうおう、男の子たち。きまってるねぇ。
「いや、車酔いできもってるだけです…」
「そうか...俺もだ。」
「だれか、袋、フクロー!」
そんなこんなでたどり着いた山奥の里では、まず、ビール工場から見させていただきました。
このあたりは上質の軟水が流れ出ている事、昔から大麦を生産する地域であった事からビール工場を作るという発想にいたったということです。
ちなみに、この工場を建てるのに100万フランかかったそうです。
ここではビール製造の工程、販売経路、工場長の考え方や宣伝方法など話を聞くことができました。
販売路線はハイネッケンを通じて販売してもらったり、地域のホテル、スキー場などで販売しているということでした。
直売もできました。
ところで、試飲は?
ありますよ。
うまそうですね~!
しっかりとした舌触り、さわやかな苦味が美味いビールでした。
それにしても、車酔いとお酒の酔いは、同じ字を書いてもまったく違いますよね。
次に訪問したのはチーズ工場。ここの地域では山羊と羊の農家があり、そこからミルクを仕入れて上質のチーズを作っているという事でした。
こちらが生産物。
軟質、硬質両チーズの他、水牛のモッツァレラ、ヨーグルトなんかも作っていました。
上の写真の台形のチーズはこの工場のオリジナルチーズ。
工場長の奥さんが発案したチーズで、なんと、チーズをざるに入れて作るという発想だったそうです。元々チーズについては素人だった奥さんの自由な発想から生まれた名物チーズで、塩でチーズを拭く代わりにビールで拭いてしまうという異色のチーズ。うまみ溢れる硬質チーズでした。
そして、最後は山羊・羊の農家へ。
Tschlinの町外れにあります。
(そこで山を歩いて下る)
上の写真の草原の一部が耕してありますが、そこに大麦を植えるのだそうです。
先ほど紹介したチーズを作るためのミルクはこの子達が生産してくれています。
ブンドュナーシュトラーレン種というスイス在来の希少な品種だそうです。
ここの農家は2軒の農家が共同で畜舎を建て、搾乳場所も共有しています。
スイスではこのスタイル(共同経営)の酪農が良く見られます。
長い一日でした。また帰り道同じだけの距離を戻っていきます。
乗り物酔いに苦しめられながら・・・。
そして、宿舎では今月誕生日の研修生たちをお祝いしました。似顔絵と心のこもったケーキのプレゼントに誕生日を迎えた3人の娘達は大いに感激しておりました。
残りの期間もそうやって仲良くやっていって欲しいと思います。
そして、翌日。
私はまたドイツへ戻ります。
「しみったれた見送りなんか嫌だぜ」
と言ったところ、
♪ほーたーるのひーか~りー、まどーのゆ~~き~!
と合唱しながら窓から手を振ってくれました。
勘弁してくれ!
(A.K.)
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ちょっと長くなりました。
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