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気がつけば今年もあと数週間。
毎年言うのですが「今年は特に早かった」。
今年のドイツは大雪です。バスは止まるし、飛行機は欠航するし・・・。交通関係はかなり混乱しています。
去年の生ぬくいクリスマスと違って、今年はホワイトクリスマスになりそうです。ちなみに私の住むボンでは可能性25%、例年の4倍だそうです。今も窓の外は雪がしんしんと降っています。道路に、自転車に降り積もってゆく雪はさらさらで粉砂糖のよう。粉砂糖のたっぷりかかったお菓子って食べるの大変だけれども、綺麗ですよね・・・。
そういえばドイツ組OBから「またシュトレン食べたいなぁ」とメールが来てたっけ。・・・ということで、Christstollenをご紹介します。
Stollen
一言で言ってしまえば、日持ちのするドライフルーツを入れたケーキです。特にクリスマスの時期に食べるのは「Christkindstollen」と呼ばれています。その形がおくるみにつつまれた赤ん坊の頃のキリストを思わせるから、というのですが、どうでしょう?
生地に好みの具を入れて練りこんで焼き上げた後は 溶かしバターをたっぷりかけて粉砂糖をふりかけます。これを3,4回繰り返し、厚い粉砂糖の層で覆われたら完成です。(真っ白い粉砂糖がおくるみの見立てです。)でも食べるのはじっくり熟成させてから。最低3週間は「寝かせて」ください。
その後は冷暗所にしまっておけばイースターまで持ちます。
その歴史は古く、クリスマスの食べ物としては14世紀にNaumbergで紹介されています。当時はAdventsfastenといってクリスマス4週間前から「断食」を行っていたそうですが、その間バター、ミルクは使用禁止、シュトレンは水、燕麦、菜種油からできていたそうです。(砂糖はもともと一般には高価すぎて禁止しなくても使えなかったようです)お菓子というより、パンですね。
15世紀に法皇様がじきじきに「バターを使ってもよろしい」と声明を出すまで変化はなかったようです。
その後、宮廷お抱えの料理人がクリスマス前に食べている質素なパンをフルーツなどをふんだんに使ってクリスマスのご馳走にしようと考え、今日お店でも見られるシュトレンの原型が出来上がったそうです。
現在シュトレンはアーモンド、バター、マジパン、芥子、ナッツ・・・などさまざまな種類がありますが、一番よく知られているのはやはりドレスデンのシュトレンでしょうか。ご当地菓子です。(ドレスデン製造社以外は売れない)
材料によって「純粋なドレスデン シュトレン」「純粋な ドレスデン クリストシュトレン」「オリジナル・ドレスデン クリストシュトレン」と分けて呼ばれるそうですが、「元祖」「本家」のようなものでしょうかね?ややこしいです・・・。.ミュンヒェンやケルンなどほかの地域にも「ご当地シュトレン」もちろんありますが、一番有名なものということでご紹介します。
100年以上続く伝統の材料表がこちら:
3ポンド(1.5kg)の小麦粉に対して
・ 砂糖300g
・ バター 1.25ポンド
・ 0.25ポンド牛脂(最近はラードが多いようです)
・ 1.5ポンドラムレーズン
・ 0.75ポンドレモンピール
・ 0.75ポンド アーモンド
・ 生イースト 110g
・ 塩ひとつまみ
・ 牛乳250ml
そういえば、現役さんで「友達とシュトレン作るんです」と言ってた子はうまくいったのかしら・・・。
ドイツ語圏の皆さんだけでなく、今年の冬はみなさんの国の伝統のお菓子、作ってみませんか?
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入れるか入れないか、黄緑色のレモン皮の砂糖漬けとオレンジ色のオレンジ皮の砂糖漬け(通称サッカード:Succarde)。
「皮の砂糖漬けを入れてケーキを焼くか焼かないか」という問題は、ドイツの家庭で毎年議論される永遠のクリスマスのテーマ。
レモン製にしてもオレンジ製にしても、驚異的に甘ったるく、とてもそのまま食べられる代物ではありません。
しかし、これらを生地に練り込んだシュトーレンやレープクーヘンなど、代表的なクリスマスのお菓子は、素晴らしくおいしくなるのです。
ドイツ語ではレモンの皮の砂糖漬けが、ツィトロナート、オレンジの方がオレンジェート、なーどと呼ばれていますが、レモンやオレンジから作られているわけではないようです。
ツィトロナート;
ツェドラートなる木から採れる黄緑の果実の皮から作ります。これは「薬のリンゴ」とも呼ばれるらしいです。南イタリアやモロッコ、プエルトリコなど、あたたかい地域で栽培されているもので、果実は3キロにまで成長し、中身は少なく、皮がえらく分厚くなっています。ツィトロナートの他にもジャムやリキュールを作ることができます。
そんな実の構成だと、ちょっと損した気分がしそうですね。
オレンジジェート;
ビターオレンジから作られるそうです。ビターオレンジとは、つまり橙ですね。橙の味は、イギリスのビターオレンジマーマレードの味を思い浮かべればいいそうです。
(日本人なので、橙を思い浮かべればよろしいかと存じます)
やっぱり皮が厚ぼったいので、皮の砂糖漬けになるのですね。
ツィトロナートとオレンジェートは、砂糖によって結晶化してしまうので、数日間塩漬けして柔らかくします。
(どっちみち漬けられてしまうのですね)
今度は砂糖水に入れられ煮詰められ、さらに砂糖の上をゴロゴロところがされます。
そして最後はサイコロ状に小さく刻まれて完成です。
さて、それではクリスマスのお菓子作りにお一つどうぞ。
ちなみに、サッカードの7割程度が砂糖でできているそうです...。
でしょうなあ、こんだけ砂糖漬けすれば。
ソースAgrar top
(A.K.)
Hallo, lange nicht gesehen. Ich bedanke mir f. eure Crick!
毎年恒例の家政研修+農場視察の季節がやってきました。
私は関係機関で打ち合わせなどあったりした後、週末にかけて3年ぶりにチューリッヒから1時間半、スイスの26州のうち最大面積を誇るGraubünden(グラウビュンデン)はSchiersの家政学校へ研修生を訪ねてきました。みんな笑顔。学校では「楽しく学んでます」(男子は期間が短いので)「男子も女子と同じ期間がいいです」。学校は充実しているようです。
当時停電になったり、寒さで凍えた思い出があったので懐中電灯をつめたり、真冬のセーターを詰めたりしたのですが、今年はまだ暖かいのか、凍えもせず、ブレーカーも落ちず、快適に過ごせました。・・・といっても山の上は3年前と変わらない雪景色です。
家政学校では料理、テーブルセッティング、編み物織物他手芸などなど様々な「家政」が学べますが、(スイス、特に女子の農業研修には家政が3割から7割含まれています)農場視察&遠足も楽しみの一つです。
今年の研修生の希望でアルペンホルン(Alphorn)を聴きたいというリクエストがあり、家政学校からバスで30分ほど上った山へ趣味でアルペンホルンを吹いているおじさんの音楽を拝聴しに行きました。趣味と言ってもアメリカで公演したりしていらっしゃるそうですからセミプロ、というやつですね。おじさんの待つ山小屋までの道のり、雪がかなり深く、ころぶたびにリュックから何かが落ちたような気がしますがきゃっきゃはしゃぐ研修生の後ろを頑張って付いていきます。「雪の中へダイブしてきました」確かに雪がまだ残っていますが、だいぶしていない筆者の方がついてる雪が多いのは・・・。
標高1200mの山の上で聴いたホルンは何処か染み渡るような、落ち着くような音色でした。
(写真では音が出ないのが残念です)「これで四方雪に囲まれていなければもっと反響がよいんだがなぁ」とおじさんちょっぴり残念そう。
(研修生全員トライしましたが音が出た子は少なかったです)
演奏の後はアルペンホルンの由来や、おじさんのホルンとの出会いなど音の効果や、スイスの歴史など交えて拝聴。おやつにチーズや、サラミ、暖かいリンゴのお茶など頂き寒さで凍えてた研修生にも笑顔が戻ります・・・。
(若干戻ってないようです)
すっかり暗いですが、まだ17時前でした。
次の日土曜日はSchiersから電車で1時間ほど離れたScuolで乗馬に挑戦です。標高1465m!昨日よりさらに高い山を45分ほどかけて歩きます。前の日ほど雪に足をとられないものの氷に悩まされどおしです。滑る、滑る・・・。雪に慣れてる子は何処拭く風といった感じでしたが、前日に続いてあちらこちらで聞こえる悲鳴・・・。でもすぐに起き上がれる研修生。鍛え方が違います。
一方スニーカーの研修生よりも丈夫な靴にもかかわらず滑って転べば起き上がれないM.I.
冬靴はいていったのにあそこまで無様に転ぶとは・・・面目が立ちません。
ようやくついた牧場では馬がスタンバイ。(お尻だけでごめんなさい)
「自分の乗る馬は自分で世話しましょう」蔵を置く前にお手入れ&ブラッシング、牧場のお姉さんに手伝ってもらって鞍置き、あとはヘルメットかぶってのるばかり。・・・。
良く分からないうちになんだか物々しい空気が・・・。その少し前
別の馬が気持ち良さそうに走ってるなーとのんびり眺めていたのですが・・・。脱走でした。一時「柵をとじて!」「すぐ戻る!」全頭回収するのに30分は掛かったでしょうか?(感覚的に。もっと短かったかもしれません)手袋無しの指先に感覚がありません。何でも自力で柵を開けたとか。賢い馬達です。
ハプニングも収まりようやく乗馬にトライ。でも待った甲斐はあったというものです。くっきりと青い空に白銀の山、森・・・。スイスならではの景色にはみな満足してくれたことと思います。ちなみに馬の手綱引くのに精一杯で写真がありません。他国現役sはスイス組みから見せてもらってください。みんな器用に馬に乗りながらとっていましたよ。
自分の靴も滑りますが、牧場のお姉さんによると「馬はもっと滑るわよ。蹄鉄って人間にしてみたらハイヒールのようなものだから。」・・・なるほど。じゃあ、野生の馬なら滑らないのかしら・・・。
ハプニングのお陰でご主人のお話はカットされましたが、美味しいお昼をレストランで頂き大満足です。
心も体も軽やかに。
土曜日の晩は男子にとっての最終日。みんなで飲み会&座談会です。夜中の3時ごろまで盛り上がっていたようです。
全員集合~♪
なれない土地で色々ありますが、スイス組一同、元気に頑張ってます!
スイス組みも、もちろんオランダ、デンマーク、ドイツ組みも!!
研修生へ応援のクリック、ありがとうございます。
GATTから始まって、WTOや、GAPや、TPPや、FTAAPなど、農政と国際貿易が絡み合うと、ローマ字略語が生まれるようなそんな気がしてならないわけですが、最近はTPPが農業界を騒がせています。
TPPは、太平洋の国々の貿易障壁(今問いただされるのは関税)を撤廃することを目標にしており、そうなれば、より活発に貿易・自由競争がおこなわれることになるというのが、基本方針です。
そんなことは、私が講釈を垂れるまでもなく、色々なところで取り上げられているわけですが、この協定が結ばれれば、日本の農業界に激震が走ることになるのは必至です。
日本のこれまでの農政からすれば、関税をかけないでどうやって日本の農業を守るものか、途方もない話であることは確かです。しかし、グローバル化した経済社会を前に、農業では鎖国的な政策を貫き、他の業界を無視しながら国益を図るなど、ウルトラCの交渉になるのではないでしょうか。
いずれにしても農業界は、近い将来到達する大津波に備えておく必要があるのだと思います。
そういった時代の流れの中で、何が大切になるのか!
今こそ「若手農業者」、「国際感覚の優れた担い手」を育てていくべき時だと言えます。
日本の農村に必要な若い力をしっかりと育てていくことが、ついには日本の農業を安定させていくことにつながるはずです。
保守的な視点からすれば、農業たるや変化せず地域に根付いて脈々と継承されていく産業と断定できるかもしれませんが、農業の姿はさまざまあります。専門化、大規模化、集落営農化、企業化、六次産業化など、農業の形は微妙に、しかし、確実に変化してきています。その変化は、時代の渦潮が醸した進化ともいえるのではないでしょうか。
世界の大きな潮流に逆らうことだけが、農業者の美徳ということではなく、その流れをうまく泳ぐ力を持つ農業者がいれば、農業の本質を失わないままにちゃんと生き残っていくことができるのではないでしょうか。
私たちが農業の担い手に求めるのは、ただの「跡継ぎ」ではなく、「成長する農業者」であるべきでしょう。
(A.K.)
なかなか更新できていませんが、がんばります。
一昔前までは20時以降に営業している商店はなかったドイツ。2006年にそれまで国の法律で守られていた開店時間が州の判断に任せられるようになって以降、続々と営業時間を延ばす店が増えています。
22時閉店が珍しくもなくなり、最近は24時まで営業の看板も目にするようになり、便利な世の中になったものだな、と感心もしながら一抹の寂しさも感じます。
20年ほど前は平日は18時まで、水曜、土曜は午後から休み、日、祝日は当然お休みが当たり前だったのですが・・・。日本から来たばかりの頃、あまりにもお店が開いてないので、みんな何するんだろうとお店の人にきいたことがあります。「昼寝」、「散歩」、「家の用事」・・・。返ってきた答えで覚えているものです。
それまでも日曜、祝日が休みとはいえ生活に必要なパン、花屋さんは午前中開けても良い(訪問時にお花は不可欠と言うことで)など例外はありました。クリスマスシーズンの他年に4回、13-18時までお店をあけてよかったりもしたのです。
開店時間規制緩和の一因としてライフスタイルの変化があげられています。共働き、フレックスタイム制の増加にともなって普通に18時に閉まる店では消費者のニーズに答えられないということのようです。消費者の便利さもさることながら、雇用、利益の増加に繋がらないかと期待されています。夜が遅い友人は22時になってものんびり買い物が出来ると喜んでいましたが、実際行ってみるとお店は開いていてもがらーんとしてお目当ての品物がもうなかったり、店員さん眠そうだったり・・・。売り上げ増加に貢献、してるんでしょうか・・・?とはいいつつも出勤時間が早くなっても朝ごはんスーパーで調達するなどちゃっかり恩恵にあずかっているんですが・・・。
このぶんだと24時間営業のコンビニエンスストアが歓迎される日もそう遠くないかもしれません。そんな日が来る方がいいのか、来ないほうがいいのか、考え事の増える今日この頃です。(MI)
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