公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ
ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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9月初めに発覚した「事故米食用転売」事件ですが、どんどん話が広がっていく中、なんともやりきれない気持ちが募ります。「食の安全」が声高に叫ばれる中、とんでもない伏兵が待ち構えていました。
しかし、いくら担当機関に「大量に長期間食べなければ人体に影響はない」「現在のところ健康被害は出ていない」と言われても基準値の何倍もの農薬をとって本当に大丈夫なのでしょうか?「基準値」というのは「これ以上摂取すると人体に影響がある」というのを「基準」として定めているのではないのでしょうか?
カビ毒(マイコトキシン)について身近なところでEUの基準ではどうなっているのかを少し調べてみました。今回は特に発がん性の危険率が極めて高いアフラトキシンB1の規制をとりあげます。
日本では一律1kgあたりの食品につき10μgまでと決まっていますが、EUでは生食用ピーナッツなら1kgに2μgまで、加工用ピーナッツなら1kgにつき8μgまで、ドライフルーツなら5μgまで、生食用穀物なら1kgにつき2μgまでという風に細かく分れています。これらは2001年に設定された数値ですが、2006年には乳幼児に対してさらに低い基準値を設けるなどますます細かく分類されています。
加工用と生食用の基準値が違うのは貿易の利益に影響が出ないようにと配慮してだそうです。どこの世界でもどうしても経済利益に真っ先に目が行ってしまうものなんでしょうね・・・。ただし、アフラトキシンの含有量が高い場合は「この食品はアフラトキシンを削減してから加工する必要がある」と明記するよう義務付けられています例えば穀物を使った離乳食に許可されているトータル含有量は1kgにつき0.1μgとなっています。
農産物輸入で日本と関係の深いアメリカはどうでしょう?こちらは全食品に対して1kg20μgまでの混入が認められています。同じ毒なのに規制がここまで変わるのは何が違うのでしょうか。アメリカ人は日本人より大きいから対毒性も高いだろうということでしょうか?そうなると日本人より体格のよい欧州のほうが基準値が低いことの説明がつきませんが・・。
参考資料 EU汚染物質規制基準値(英語)
消費者がしっかりしても今回の場合のように危険なものを「安全」と謳ってしまわれるとどうしようもありません。今回不正転売が発覚した業者も「毒」だという認識がもっともっと強ければこんな事件にはならなかったろうにと残念でなりません。(MI)
本当に「安全」なものを「安心」して食べたい。クリックよろしくお願いします。
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