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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC欧州支部
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JAEC Europe
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非公開
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ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

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国際連合教育科学文化機関UNESCOの調べによると世界には7億7400万人の(15歳以上)非識字者(2/3は女性)がいるそうです。その大部分、およそ5億5000万人はアジア、特にインド、パキスタン、バングラデシュが目立っています。UNESCO では2015年までに数字を半減するのを目標にしているようですが、実現は難しそうです。

日本の非識字者はほぼ0%ですが、こちらドイツでは全国に400万人―「ドイツ識字率及び初等教育向上委員会」http://www.alphabetisierung.de/調べ-「ドイツ識字率及び初等教育向上委員会」 義務教育が普及している割にはずいぶん高い数字ですね。これは公認の数字なので実際は(公表していない人を含めると)もっと高いと予測されています。毎年9月8日に全人類に教育の権利を訴えている国際識字デーでは普段はあまり注目されていないグループにスポットが当てられました。

「非識字者」といっても字が全く読めない/書けない、あるいは書けても/読めても小学校2,3年程度の知識しかない「機能的非識字者」、「読字障害者」などとタイプはさまざま。要因は一つではなく、多動性障害、脳機能障害といった医学的なもの、家族環境(両親が構ってくれなかった)、授業環境(先生が教えてくれなかった)、学校を(15歳以前に)ドロップアウトした、が主だった理由として挙げられます。非識字者のうち60%は学校を卒業しておらず、75%以上は職業訓練を受けていません。41%が失業中で13%は国の識字推進対策を受けています。

不自由なのは仕事面だけではありません。非識字者には日常生活も困難な時代になっています。「メガネを忘れてしまって」「腕を折ってしまって」という言い訳や、地下鉄では行き先ごとによって色分けされた列車に乗って行く、レストランでは隣の人と同じものを注文するなどの生活の知恵は見事なものですが、ずっとそれで通用するものなのでしょうか・・・。
 
非識字者の中の多くは自分が読み書きできないことを恥と捕らえていて、「読み書きできないことがばれるくらいなら、婚約破棄しても/首になっても/昇進をけってもいい」という人が殆どだそうです。

今からでも遅くはないと、国が主催している識字学校に通う人もいます。その数25000人。しかし、前述のように「恥」と捉える人が多く、正直にクラスに通う(一種のカミングアウト)のは大変難しい状態のようです。特に今まで無事にごまかしてこられた年配の方などクラスで授業を受けて非識字だと公表したくないようです。

そんな表に出たくない人たちのために、国もいろいろ苦労しています。なんと3000万ユーロかけて作ったオンラインプログラムがあるのです。オンラインプログラム現在128 000人の登録メンバーの使用料金はゼロ。アドレスが書けた人には音声放送で次の指示が待っています。自己申告(読めない、読めるけれど書けない、少しだけ読める・・・)によって練習プログラムが決められ、上級者にはチャットプログラムもあるとか。なかなか粋な試みだと思うのですが、いかがでしょう?
オンラインプログラム(ドイツ語) もっともご年配の方がPCに拒否反応を起こさないのか、不安は否めませんが・・・。

元非識字者の中には数年かけて努力して読み書きを覚え、子供の絵本が書けるようになった人もいます。ゆくゆくは絵本を出版して作家として生きるのが夢だそうです。

インターネットの普及も手伝ってますます文字なしでは生活しにくい世の中になっています。ちょっと想像してみて下さい。文字のない世界を。随分と窮屈な世界に思えませんか?
文字であふれかえっている日本ではあまりピンとこない話題かもしれませんが。

子供のころの環境のせいでの非識字者の人たちにはぜひともこのチャンスをものにして、世界を広げていただきたいと思うのです。(MI)
ニュースソース: www.generlalanzeiger-bonn.de

 
 
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