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有機農業と言うと、無化学肥料・無農薬で自然に優しく健康的なイメージがあるかと思います。
勿論その通りなのでしょうし、だからこそ価値があるのですが、「消費者側から見えるもの」と「生産者側の目的」とは反れていることがあります。
例えば消費者が多少高くても有機農産物、つまり、農薬など化学物質が残存しない(きわめて少ない)野菜を購入するのはなぜでしょうか?
一つには、健康に良いから
そして、もう少し深く考える人であれば、
有機農産物は自然に優しい農業なので野生生物の為に一役買えるであろうから
というのがあるでしょう。
恐らくこういった消費者の意識(購買欲)は世界に共通するもので、日本だろうがドイツだろうが似ているのではないかと思います。
しかし、生産者側の目的に目をうつすと必ずしも消費者の思いとは一致しません。
特に有機農業が盛んなドイツであれば、ことのほかです。
つまり、
有機農産物であれば高く売れるから
ブームが来て大変需要があるから
と言うのが有機農業を行う上で大切なファクターになるのです。
逆説的な言い方をすれば
消費者の希望に合わせないと生きられない可能性があるのです。
こう断言するとまるで冷血ですが、もちろん環境のためであり食の安全のためであるはずです。
しかし、ドイツの有機農業はビジネス色が強く、単に理想だけと言うわけにはいかないのが現状です。
ドイツで広がった有機農産物のブームはシュレーダー政権下の農水大臣だったキューナスト(緑の党)の頃、しっかりと根付きました。ドイツにおける有機農業は強力な政治的推進もあって今の形にまで発展してきているのだと思います。
それに比べて日本の有機農業はまったく異なる歩みを見せている気がします。
まず日本で有機農業を始める農家は、
有機農業原理の魅力に取り付かれた人
であると言えると思います。 その証拠に有機認証を取らずにオーガニック農業を行う農家が日本にはたくさんいます。
もしドイツでもこのような志しで有機農業を行えば、わざわざ有機認証を得る必要はないはずです。なぜなら、誰かに認めてもらう前に自分が有機農業をするという強い信念を持っているので、第三者に認めてもらうまでも無いからです。
これからの時代、有機農業の重要性はますます高まってくると思います。でも、その理由が一次元的ではない事を知ることも、賢い消費者・生産者である上で大切ではないでしょうか。
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