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去年は配送ストップなど強硬手段に出て2007年よりは上がった乳価、結局年間平均生産者価格は1kgあたり約34セントでした。40セント近くまで上昇していた時期もあったのですが、まったく続かなかったようです。
2009年に入って生産者価格がまたまた30セントを切る安値に逆戻りです。ドイツ乳畜保有者連合(BDM)によると、バイエルン州では4月6日現在で25セント。しかし、自分の買っている牛乳は去年も今年も変わらず99セント。不思議です。もちろん酪農家さんたちも黙っていません。1kgあたりの乳価が5セント下がることによって、その州の酪農家全体の収益は1地域だけでも年間500万ユーロ(約6億円)も酪農家たちが計算しました。
今年3月末ごろから全国規模で乳価下落に反対してありとあらゆる抗議デモが行われています。乳業会社へ押し寄せたり、各州の官邸の前でキャンプして座り込みならぬ「寝込み抗議」を決行したりしています。「自動車工業にも、銀行にも何十億ユーロもつぎ込むくせに、私たち農家は放ったらかしよ!!」と官邸前に泊り込みで抗議した一人の農業夫人が憤慨すれば、「消費者が90セント払っているのに私たち生産者には25セントしか入ってこない。誰かがぼろ儲けしているのは分かるでしょ」とまた別の農家婦人が冷静ながら皮肉たっぷりに語っています。
この「歴史上類を見ない乳価の低迷」に対して昨日は全国規模で大掛かりな抗議デモがありました。BDMによると、およそ2万人の酪農家が約80ヶ所で手に手に松明をとって乳業会社の前でデモを行ったそうです。代表的な例を挙げると南部ではヴァイエンシュテァン乳業中央部ではカンピーナ乳業、北部ではノルドミルヒといった大規模乳業会社がターゲットにされました。
そんな生産者団体の動きを受けてか昨日農業相 イルゼ・アイグナー氏は去年に引き続き2回目の「牛乳サミット」を告知しました。開催は月末、28日の予定です。もっともヨーロッパ全体の問題なのでEU規模のサミットがないと話は進まないと言われています。
せっかく上がった乳価格がすぐ下がる原因は、運輸コストの問題でも、牛乳の過剰生産でもなく、国内消費者の牛乳離れにあるとドイツ農民連盟(DBV)代表のゾンライトナー氏は語っています。ただ、自分が買い物に使っているスーパーでは、高いブランド牛乳でも売れ行きは良いようですし、最近はBio牛乳など値段より質を重視する消費者が増えているので一概にそれだけが原因とは言えないような気がします・・・。私見ですが。
単純に今朝のニュースだけを拾い読みしますと、乳業会社が歩み寄れば、生産者も消費者も満足できる価格になるのでは・・・。と思ってしまうのですが。素人考えなんでしょうね・・・。
ちなみに今回のデモは他のニュースが大きかったのか、メディアの関心が薄まったのか、去年のように大々的に報道しているところは少ないようです。世界規模の不況などでそれどころではないのかもしれませんが、生産者の状態を消費者が知るためにもこういうことはもっと報道しても良いと思うのですが・・・。
(ドイツのTV,WDRチャンネルのHP記事です。真ん中に「video」とあるので押してみてください。)
なるか、悲願の40セント台復活?!クリックよろしくお願いいたします。 (M.I.)
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