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日本では、一部の地域でまだ梅雨が明けない、大変な事態となっていますが、農作物に対する影響が心配になってきますね。
有明海では赤潮が出て大きな被害があったといいますから、農業ばかりではなく、第1次産業全体に危険な長雨といえそうです。
毎年のように異常気象というのを耳にするため、もはや何が異常なのか分からないくらいですが、私がドイツに住んでいてここ最近感じる異常というのがあります。
例年に無く昆虫を見かけるように思うのです。
ドイツといえば、セミがいないので夏は静かなものです。虫の音にしてもあまり聞いた事が無かったのですが、日がかげる頃になると、何処からとも無く虫の音が聞こえたりして、
「あれ、去年も聞こえたかなぁ」
と首をひねっていました。
そして、ここのところ散歩していてよく見かけるのがチョウたち。日本ではあまり珍しくも無いモンシロチョウやクジャクチョウ、ヒメアカタテハなどですが、この数年はそれほど見かけることがありませんでした。
ところが今年は庭のブットレアの花に群がったり畑の上をにたくさん飛んでいるのです。
昨年までこれほどまでにたくさんの蝶々を見たことはありませんでした。
ドイツ全土でこのような傾向があるのか分かりませんが、ドイツ中西部のボン(欧州支部の所在地)、ライン川付近では他にリューデスハイムのラベンダー花壇で大量のモンシロチョウを見かけています。マルハナバチもたくさんせっせと蜜を集めていました。
他にも、ボン近郊の草地が広がる農道を散歩していて、カミキリムシの一種が大量に交尾しているところにも出くわし、嫌な予感がしているのです。
7月号のView (ドイツのStern系写真雑誌)では、オランダのロッテルダムで異常発生したカイコガ(?)の一種の写真が載っていたのですが、ワタアメのようにガの吐く糸で包まれてしまった車や街路樹が衝撃的でした。
町中を真っ白に包んでしまうほどに大発生した蛾の幼虫たちを想像すると恐ろしいものがあります…。また、別の新聞記事では最近北ドイツのシュトラールズンドでテントウムシの大発生があったと伝えていました。
6月に研修生を配属している農場を訪問した際に、何箇所かの酪農家で、
「今年はハエが異常に多い」
と、ぼやいていたのですが、何か昆虫達に起こっているのでしょうか?
あるいは、いつもの如く、
「気候変動の影響」
という奴でしょうか。
いつもの如くって言うのも、ちょっと異常気象に慣れすぎな気がしますが。 (A.K.)
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