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突然ですが、レーズンパンが大好きです。というかレーズンが好きです。「歯にくっつくからきらい」などという声はよく聞くのですが。ぶどうを干しただけであんなに甘くなるのは不思議です。レーズンパンの魅力は、レーズンもさることながら、イーストで膨らませたほんのり甘くてやわらかいパン生地です。昔給食で食べた、コッペパンを思い出します・・・。あんまりやわらかいものばかり食べていると歯は丈夫にはなりませんが・・・。
11月からクリスマスに向けて売られる季節もののお菓子、Weckmannはそんな柔らかパン生地でできていて、レーズンありとなし、両方売っています。レーズンなしのWeckmannも目はレーズンでできています。
Weckenというのはもともとイーストと小麦粉、塩、水でこねたパンのことです。そのWeckenで作った人形(ひとがた Mann)のお菓子、というわけでWeckmannと呼ばれます。地域によって呼び名がちがい、Stutenkerl, Piepenkerl, Weggmann, Hefemann, Printenmannなどとも呼ばれます。
可愛そうに目がひとつしかありませんが、普通はもちろん2つです。(撮影前に食べてしまったわけではありません。)咥えているのは陶器のパイプです。パイプをもっていなくてもWeckmannと呼ばれます。
このお菓子、もともとは17,18世紀Nikolausの(12月6日、聖ニコラウス祭)お菓子として作られていて、司教(Bischof)の杖が握られていました。それが宗教的意味合いを軽くしようと宗教革命後に司教の杖がひっくり返って今のパイプの形に落ち着いたと聞いています。
時は実りの秋。今年は紅葉がなかなか綺麗です。もっともこちらは黄色が主流ですが・・・。
日本ほど四季はしっかりしていないドイツですが、Weckmannがパン屋さんの店先に並びだすと、
やっぱりそろそろ冬だなぁと感じるものです。 (M.I.)
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