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10日ほど前の土曜日のことです。
ボン郊外のデュイスドルフで300人規模の「表現の自由」を求めるネオナチのデモがあり、40種ほどの反対組織、約3000名がそれを阻止しようと反対デモを行いました。パトカーが何十台、警官隊が何百人と物々しい雰囲気の中、大した騒動にもならずデモは終わったようです。ただ、この経緯を辿ろうとすると、反対勢力のHP、記事などはわんさと出てくるのに、何故かネオナチ側のHPは出てきません。よっぽど過激な発言をして、ネット管理者から削除されているのでしょうか・・・。それも怖い話です・・・。
反対活動家のHP(www.bonn-nazifrei.de)によるとボンでのネオナチ活動はこれが初めてではないそうで、1998年にも極右のデモがあったようです。しかしそれ以降目立った活動はなく(市内に一軒極右のバーがあったようですが、すぐ潰れたそうです)10年後の今まで平和に過ぎていったようです。
最近また若い世代や、所得下級層の人たちを中心に極右の勢力が伸びてきているようです。自分の国がうまくいかないと、他の国のせい(いわゆるスケープゴート探し)にしたくなるのは分かるのですが、納得はできません。しかし、まだまだ反対派のほうが多いですから安心してよいと思います。
見た目で「外人」とすぐに分かってしまう私たちアジア人にとって外人と見ると難癖をつけたり、訳も無く暴力を振るったりするネオナチグループは、はっきり言って脅威です。しかも最近は80年、90年代のようにぱっと見てわかる「とがった長靴Sprengerstiefel」「スキンヘッド」、「黒装束」などの特徴が鳴りを潜めている場合もあり、前のように外見だけで思想がわかるという風にはなっていません。不公平なこと、この上なしです。ただ、本家のナチス(戦時中の国家主義者)からは、「彼らは「ネオナチ」などと言っているが、ただ破壊と暴虐を繰り返しているだけだ、そこにはわれわれのような思想がない」などと同列に扱われることを嫌われているようです。元祖から認められていないとはちょっと意外でした。
典型的アジア人の顔形をしていますが、今まで本当に危ない目には幸いまだあったことはありません。悪口なら何回か言われていますが、手をあげられたことは皆無です。
罪のない「細目、赤ん坊みたいな鼻、黄色い顔」などは横においておくとして、代表的なものを例に挙げると:(いかついおばさんに)「わーなんて醜いアジア人だ、よく平気でいられるな(自分こそ鏡を見たことあるのかと言ったら沈黙しました)」、(戦争を経験したであろうお爺さんに)「お前らなんて生まれた場所に帰れ(ハンブルグ生まれですが、何か?と言ったら沈黙しました。)」、(浮浪者のお兄さんに)「お前らのせいで景気が悪いんだ(これには反応せず、そのまま通り過ぎました)」・・・。
振り返ってみると、よくここまで無事でこれたものです。今は昔ほど気性が激しくなくなったので不快な悪口でも馬耳東風と言った感じに受け流せるようになりましたが・・・。
どんなに違って見えても中身は同じ人間なのだということを、極右の人たちにわかってもらうのは難しそうです・・・。(MI)
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スイスのZofingen (www.zofingen.ch)という町では2000年から毎年6月の週末にBio Marché (http://www.biomarche.ch) といってスイス隋一の有機関連商品の見本市を開いています。スイス各地の農産物ブースのほかにも毎年代表で特定の州の特産物ブースが設けられ、(今年はGrarus, Graubuenden, Uriといったアルペン地方で主に乳製品が主体でした。)試食したり、購入したりできるようになっています。スイスだけではなく近隣諸国からの来客も増え、展示スペースも年々広がり町の中心部丸ごとマーケットになってしまっています。主なスポンサーはスイスでCOOP (www.coop.ch) と権力を2分する大手スーパー、MIGROS (www.migros.ch) です。他にもBiosuisse(www.biosuisse.ch) のような有機認証組織が名を連ねています。
他にもちびっ子たち向けにふれあい動物園、今では珍しい手回しのメリーゴーラウンド(Green Peaceのお兄さんが3人交代でせっせと回していました。)にマジックショー。大人向けにもコンサート、ストリートミュージシャン、その他パフォーマンス、数々のイベントが目白押し。近隣に住んでいるのなら、週末のお出かけスポットとしてはもってこいではないでしょうか。体に優しい、地球に優しい、子供も大人も楽しめる、そんなマーケットです。
その日一日の行動ですが、まじりっけなしの牛乳にイチゴを加えただけというイチゴミルクを飲み、あちこちで有機のパンやジュースを試食、試飲、お昼には有機の子牛ステーキを食べ、その味、柔らかさに感激。おやつにワッフルまで手作りの有機アイスクリームを食べ、おみやげにスイス名物Bergkaeseと(直訳:山のチーズ)Zopf(編みパン)を買ってご機嫌で帰ってきました。食べてばっかりですね・・・。さて、Zopfはドイツにもあるのですが、スイスのはあまり甘くなく、生地はふんわり柔らかく、まるで日本の食パンを食べている様な気分になりました。お店の人から「2日で食べてね、固くなるから」といわれたので2日かけて長さ30cm、幅10cmくらいの編みパンを食べつくしました。・・・やっぱり食べてばかりですね・・・。
来年のBio Marchéは6月19日~21日。
次回も機会があれば、今度は食品以外もじっくり見て回りたいものです。(MI)
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5月の風物詩、Maibaumも雨風にさらされてそろそろ色あせてきました。
もうすぐ6月。初夏がやって来ます。
というのはここライン流域独特の一風変わったアピールの総称です。適当な大きさに切った白樺の若木を色とりどりの紙テープでデコレーション。時期になるとクリスマスツリーのように白樺の若木を売り出す店もあるようですが、
冒険心豊かな若者はどこぞのお宅の白樺の枝を失敬しているようです・・・。4月30日から5月1日に日付の変わるころ、憧れのあの人、あるいはガールフレンドの家の傍にこっそり立てかけます。大抵は何かにくくりつけられています。(街灯とか、街路樹とか・・・)今年はたまたま夜更かしをして何人かの取り付け作業を見ることができましたが、1人できていた子はおらず、3人から5人のグループでした。かなり大振りの若木を抱える子、はしごを持っていたり、かなづちを持っていたり。なかなかの重労働のようです。あんな大声を出して「彼女」は気づかないのかしらとほほえましい光景ではありました。これだけでもよいのですが、木か丈夫なダンボールで作った赤いハートに愛しの彼女(候補)の名前を書いて誰宛とはっきりさせるとなお効果的。アパート住まいの彼女には名前を書いておいたほうがよさそうですね。
Maibaumをはずすのは6月1日。シングルの方、OKだったらばはずすときに食事に呼んでもらえたりビールをご馳走してくれたりするようです。カップルの方はその辺ご自由に。駄目だった方・・・。こっそりはずしに行きましょう。今年はこのMaibaum、とてもよく見かけました。何でもうるう年には男性もMaibaumを贈ってもらえるらしいのです。赤いハートには「Jan」や「Thorsten」など男性の名前がちらほら。
Maibaumをもらえなかった紳士淑女の皆さん、がっかりすることはありません。
ちなみに私の住んでいた地域ではMaibaumといえば、マユミの大木で、5月1日に老若男女問わず楽しそうにそのまわりで踊っていました。
Maibaumを飾る地域は主に南西ドイツのようです。
まだまだ少数派なんですね。日本のバレンタインのように全国に広まっても面白いのにな、とバスの窓からテープが色あせて葉が落ちても飾られ続けているMaibaumを見て思うのでした。
(MI)
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さて、私達の事務所があるボン南部は、六十数年前、第二次世界大戦時のボン空爆を逃れた素晴らしい街並みが自慢の、ボンに住むならば誰もが一度は住んでみたいと思う(らしい)地区にあります。
この地区は確かに美しく、いかにもヨーロッパらしい街並みが残っています。その代わり、街並みを壊さないように昔ながらの道幅で細かったり、駐車場がなかった りと、生活するにはちょっと不便なこともあったりしますが、道という道に街路樹が植えられ、今の時期はちょうどセイヨウトチノキが赤や白の円錐状の花々を 咲かせて大変美しいです。
そして、事務所の前の道がずーっと下水道工事をしています。
この道は、普段ならボンの西側へ抜ける為の近道であり、自動車が結構行き来している通りなのですが、もうかれこれ1年間全面通行止め状態。
いい加減にしてほしいと思うのですが、どうしようもないですね。
それで、この写真を見ていただくと、街路樹に木板が巻きつけられています。
工事を始めた当初はこんなものはありませんでした。つい2ヶ月ほど前に突然巻きつけられました。
何となく想像もつくかと思いますが、木を傷めないようにカバーを掛けているのです。木板の内側にはご丁寧に廃材の極太ホースも撒きついており、これならば大きなトレーラーとかダンプカーとかぶつかっても傷つかないでしょうね。
このカバーを取り付けたのは下水工事をしている作業員の方々ですが、知人が彼らに何をしているのか聞いたところ、いかにも苦々しそうに、
「どっかの野郎が緑の党に連絡したんだ。それでこんなものをつけなくちゃいけなくなった。でも、今までの半年以上街路樹を傷つけた事ないんだよ・・・」
と言っていたそうです。
緑の党とはドイツの政党で、主に環境保護、核エネルギー反対などのポリシーを掲げています。ですから、この工事現場を見た住民の誰かが政治家に連絡し、当局から行政指導を行ったものと思われます。
しかしながら、作業員のおじさんたちの意見もごもっともで、何よりも、ここ最近は重機もあまり使っておらず、実際に街路樹を傷つけそうになる事もあまりなさそうです。
それこそナンセンスな仕事が増えた感じです。
知人が全く合理的な意見を言っていました。
「もしパワーショベルがぶつかっちゃったら木そのものが折れちゃうんだからこんなカバーしてたって無駄よねぇ。」
環境先進国ドイツ。
我が事務所の前の道でも下水工事による周辺環境の悪化(不便)と環境保護とがせめぎあっています。
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日本から友人がひょっこり遊びに来て、市庁舎前広場には行かずに宿泊先のデュッセルドルフ近郊まで出かけてきました。
ジャンボオムレツの世界新記録が達成されたかどうか判明するのは数日後、とのことなので今回は友人たちと見に行ったライン川の花火大会での模様をお伝えしようと思います。
Rhein in Flammen (ライン川花火大会): 毎年恒例の花火大会、Rhein in Flammen (直訳:「炎の中のライン」)。5月、7月、8月、9月にライン川沿いで打ち上げられる花火の総称です。ここボンのRheinaue自然公園では毎年5月の第一土曜日と決まっています。例年あまりよい天気には恵まれないのですが、今年は5月らしくすっきりと晴れたのも手伝ってか今日の新聞によりますと見物客数新記録達成、その数40万人だったようです。
ボン市の人口は約32万人。そこから見るとたいした数ですよね。
これだけの人が全国各地から集まるのですから、当然交通渋滞があり、事故があり(花火見物用に出していた61隻の遊覧船のうち2隻が衝突)、怪我人続出・・・。ということになるわけです。スタンバイしていた200人を超えるボランティア救急隊員は始終フル活動、16台の救急車は夜中の3時までフル稼働だったようです。
このイベント、花火がハイライトではあるのですが、他にも無料でオープンエアコンサートが楽しめたり、夏の移動遊園地(Kirmes)さながらの数々の屋台や、観覧車やその他乗り物などが出て、いつもの静かな公園が一変してお祭り騒ぎになるのも魅力の一つです。お祭り好きの自分としてはたった一日というのが酷くもったいない気がしています・・。
友人と連れ立ってデュッセルドルフから電車で小1時間かけてボンまで戻り、ボン中央駅に到着。すでに人であふれかえり、特別に本数を増やした市内電車でもさばききれない状態です。滅多に人ごみを経験しないのでこんなときは全員うろたえてしまいます。
何本か待ってなんとかボン中央駅を20時に出発、Rheinaue自然公園に着いたのは20時半ごろでした。天気がよかったからか明るいうちから23時の花火を目当てにどこもかしこも人、人、人・・・。黒山の人だかりです。
見晴らしのよさそうな小高い丘の上にはちらほらとテントも見かけました。前日から場所取りしている人たちでしょうか。その執念には感心してしまいますが。
花火が始まったのは23時15分。今回のテーマは「イタリアの夜」。花火に合わせて流れる音楽がイタリア歌謡でした。ポップあり、バラードあり、オペラのアリアあり、・・・というのは良いのですが、花火の音に負けてか碌に聞こえませんでした。正直なくても良かったような気がします。
およそ20分で色とりどりの光のショーは終わりました。自分的には見ごたえ十分だったと思うのですが、日本の盛大な花火大会を知っている人たちにはものたりないのかもしれませんね。
写真も何枚かとったのですが、自分の写真技術では花火の撮影は無理でしたので、地元新聞のフォトギャラリーをご覧ください。
http://www.general-anzeiger-bonn.de/index.php?k=frei&itemid=10247&bilderKatid=2464
祭りの後に残されますのはごみの山。これだけは少し納得がいかないのですが、普段ちゃんとごみを捨てる人でもイベント時は「どうせ後から纏めて片付けるんだから」と道端、あるいは丘、とにかくゴミ捨て場以外のところに捨てていくのです。他のイベントでも思うのですが、このごみ問題は何とかしてほしいなと思います。明かりもなく暗いところにビールの空き瓶が無造作に転がっているのです。斜面になっている丘を下っていた友人は見事に足をとられてひっくり返ってしまいました。
幸い怪我もなくすんだのですが、一歩間違えば救急車のお世話になっているところです。ごみがなくなるだけで、救急車の用は半分減るんじゃないか、など邪推してしまった夜でした。
(MI)