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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC Europe
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非公開
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ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

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ドイツの果樹農家はそろそろ忙しい時期になってきました。

日本ではどんなに収穫が早い地域でもまだ始まっていないと思いますが、リンゴの収穫の季節が来たのです。
(と思ったら8月24日の富山新聞の記事。富山でも早生のリンゴの収穫があったみたいですね)

8月の上旬辺りから一番早い品種Delbar-Estivaleの収穫が始まっていると、果樹農家の研修生達が言っていました。流石に毎日大忙しのようです。
今はエルスター(Elstar)というオランダで改良された品種の収穫が始まっています。とてもポピュラーな品種でどのリンゴ農家でも必ず作っている品種です。味は甘すぎず酸っぱすぎず日本のリンゴからしたら慎ましやかな感じです。

そして多くのドイツ人に愛されています。

もうすぐGalaやBoskoopそしてPinovaが収穫され、10月になればIdaredや個人的に好きなリンゴBraeburnも収穫され始めます。

ここまで挙げてきたリンゴの品種は恐らく日本ではきわめてマイナーな品種だと思います。

しかしながら、日本とドイツでは地球の裏側同士なのだから扱うリンゴも違って当然かもしれません。

ドイツには約2000種類ものリンゴの品種が確認されていると聞いた事があります。そのうちわずか60品種が一般市場に出回っています。必ずしも食用に適するとは限らない場合でも、珍しい品種である場合には残っていたりします。

ドイツ中部の田舎町へ行った際、ひめリンゴよりもさらに小さなリンゴに出会ったことがありました。全く誰かが管理している様子もなかったので、ちょっと失敬して味見してみるとまだ若かったのか渋く酸っぱかったです。

樹高7mはあろうかというリンゴの古木もちらほらと見かけます。もはや実をつけても収穫されず、それでいて牧草地のど真ん中にまるで主役のように立っているご老木たちは、なんだかいてくれるだけ良い、家族の中のおじいちゃんおばあちゃんのような存在に思えます。
あれらのリンゴの木には産業的価値はなくても、鳥や昆虫達にはありがたい存在なのだと思います。末永くヨーロッパの農村風景を演出し続けて欲しいと思います。

実際には、こういった高木を環境保全の観点から守る法律があり、農家などでは管理(保存)する対価として補償金をもらっていますが・・・。


色々な農家を訪問して農場を見させてもらうと、見たこともないようなリンゴがなっていることがあります。

日本ではリンゴといえば、紅くて丸くて大きくて、そしてひたすらに甘いばかりイメージしてしまいますが、リンゴというのは実は多彩な味を持った果物です。

そして、事務所の裏にもリンゴがあるので、ちょっとどんな具合か見にいってみたのですが、

Faule apfel



完全に腐ってます…。


誰にも管理されず、木勢が非常に強く、おい茂るリンゴの葉の隙間に、2、3個の痛んだリンゴがなっていました。

きっと蜂か何かの虫がかじっていったのでしょう。

私たち人間は大人しくスーパーでリンゴを買うことにしましょうか。
(A.K.)


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無題
Mainz近くのりんご農家のEriです。
私の農場では本日、Delberの収穫が終わりました!

りんごの木について、たまたま先日興味深い話を聞いたのでコメントします。

現在私が居る地域にObstbauは一軒のみ、つまりうちのみだそうです。
でも、個人のお庭でりんごの木を持っている方を良く見かけます。
そのことと、ドイツ人はりんご好きだなと思うということを
40年以上ドイツに住んでいる日本人の方に話したら、
「『戦時中の食糧難の時期に、庭になっているりんごに
 すごく助けられた』という話を年配の方からよく聞いた」
とのこと。

おそらく戦前から、ドイツ人の食生活にりんごはあったのでしょうが、
皮肉にも戦争によって、りんごがより深くドイツ人の食に浸透したのかもしれませんね。
Eri 2009/08/26(Wed)05:18:47 編集
>無題
コメントありがとう!

なるほど、戦争とリンゴ、興味深い話です。スイスでは戦時中国会議事堂の前でジャガイモを育てたって言いますから、戦時中における農業の役割、つまり農業に求められた役割というのは、まさに食いつなぐという事だったのでしょう。
益々忙しいけど、体に気をつけて研修を続けてください。
またコメントしてね。
Jaec Europe 2009/08/26(Wed)16:14:50 編集
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