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遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。
今年もアグトレをよろしくお願いいたします。
今朝事務所に来たらかわいいイラストつきのFaxが届いていました。昨日出してしまったヨーロッパニュースの原稿です。あぁ、あと1日待てばよかった・・・。(涙)泣いてもしょうがないので、記事が風化しないうちにUPさせていただきます。(以下、人名表記は一部改定)
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あけましておめでとうございます。こんにちは。年女のAです。(illust)年明けは除夜の鐘ならぬ、マラソンスタートの合図(笑)。ってことで、チーム 「26才の姉様達とゆかいなおバカ東海組」、元旦からおつかれ!!次は太陽の下で走りたいさぁ~。暗かった(笑)
(illust)さて、さて今回は初めて豚さんを仔豚から出荷まで担当したので感想を!!あ!!完走おめでとう。6月に3頭の仔豚さんがやってきました。ちょこちょこかわいい。えさの量を考えました。ケガの手当てをしたし、脱走したら焦って農場主を呼びに行ったし。日曜日は大好きな草をあげたり、跨ってみたりして楽しんだ。
そしたら名前を付けてみたくなったので名前を付けました。「トンカツ、トントロ、ヤキブタ」。そのことを次女に言ったら、「ブタには名前を付けたらダメだ」と5歳の子に怒られた。最初は「べつにいいじゃ~ん」って思ったけど、いざこの子達を食べるんだと考えたらダメだ、ペットと家畜は違うんだと気づかされました。なので9月頃からは、「豚さん達」と呼ぶようにしました。出荷の日まで声をかけながら担当しました。
でも出荷の1週間前からは豚さんの目を見る事が出来ず、出荷当日はDVD「命の食べ方」を観た後だったのもあって、豚さん達がお肉になるまでを想像して、収卵しながら泣きました。できれば出荷には立ち会いたくないと思った。しかし、出荷の車に豚さん達を乗せようとする農場主ですが、豚さん達は近づきません。そこで「豚たちのシェフはAだから来るかもしれないから」ということで、Aが結局大好物のワラを使って車の中に入れました。本当はATフィールドを使ってまで乗せたくなかったけど。1週間後、豚さん達はお肉になって戻ってきました。見るまでは食べれるか心配だったけど、みんな本当に立派にみえた。
長男が大好きなウサギをなでなでかわいがって「schön~」、お肉になった後もよい肉だってことで「schön~」というのが分かった気がした。私も豚さん達の最高傑作であるこの肉を「この豚肉立派でしょ!Schön」って気持ちで買っていくお客さんを見届けた。フランス語がしゃべれたらね~。今では、出荷まで立ち会えて良かったと思うし、私達は命をいただいて生きているんだと気づかされた。直接は卵やお肉を作る事は出来ないけど、私達は飼育、世話、管理は出来る。だから、家畜にベストな環境を与える農業をしていきたいと思った。豚さん達ありがとう。美味しかったです。(illust)
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写し終えたところでちょうど本人から電話がかかってきました。こういうのが「うわさをすれば影」・・・?(違うか)(M.I.)いのちに感謝して今日も元気に「いただきます」。研修生たちへの応援、よろしくお願いいたします。
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人生初めての一人~オランダ研修生から~研修も残すところあと2ヶ月。
残りの2ヶ月で、私には何ができるのだろう?
何が勉強できるんだろう?
あぁ、もう疲れた。
どんだけ教えてもらってもできないオランダ語。
どんだけ説明されても理解できないジョーク。
理解できても笑えない。
わたしは自分のことをこんなにバカだと思ったことはかつて今までになかった。
本当に、真剣に、私はバカだと心から思った1年だった。
他人から「ばかでしょ?」とか「頭わるいでしょ?」って言われることはあっても、
自分で心から自分をバカだと思うことはなかった。
何てバカな私。
そんな自分にあと2ヶ月、何ができる?
あと2ヶ月、何がやりたい?
自問自答の毎日が過ぎた。
そんなある日、ホストファミリーは私に2週間の休みをくれた。
あなたは夏、とっても働いたでしょ。だから休んで良いのよ。
って言って、有給を全て使うように言ってくれた。
私は疲れていた。だから素直に嬉しかった。
私にはわかっていた。奥さんも疲れていることを。
私があまりにも言葉が理解でできなさ過ぎて、奥さんが疲れているのが目に見えてわかった。
だから私には嬉しかった。
これで奥さんも少しはゆっくり休めるだろう。
私のせいで奥さんはとっても疲れている。そう、ずっと思っていた。
でもある日、勇気を出して聞いてみた。
「私が2週間いなくなったら、私のこと恋しく思う?」って。
そしたら、奥さんは「もちろん!!!」
って言ってくれた。
私は泣きそうなくらい嬉しかった。
本当に本当に嬉しかった。
今、私はIさんの家でこのヨーロッパニュースを書いている。
おとついはKちゃんの家に泊めてもらい、えりと一緒にケルンのクリスマスマーケットに行った。
今日はMちゃんとボンのクリスマスマーケットに行った。
明日は1人でベルリンに行く。
その次はNちゃん家。
2週間で、ドイツとスイスを見て回る。
こんなこと、日本に住んでたら考えもしなかったこと。
1人で知らない国を旅行しようなんて絶対に思わなかった。
私は大きくなったんだ!
心も体も大きくなったんだ!
そして、私にいろいろ教えてくれるスイスやドイツの仲間。
本当に皆、最高に優しい!
この研修に参加して良かったよ!
皆に会えたことが最高の収穫だよ!
そして私は日本に帰って結婚する!
そして幸せな家庭を築くんだ!
今のホストファミリーのような☆
がんばれ研修生!応援よろしくお願いいたします。
★Arla
Arlaという乳業会社があります。テトラパックの牛乳に始まりチーズやヨーグルト、スキムミルク、フレーバーミルクなど、乳に関するあらゆるビジネスを手がけるスカンジナビア最大の(スウェーデンArlaとデンマークのMD Foodsが2000に合併して誕生した)会社です。
ArlaデンマークではDanish Crownと並んで最大規模の会社ですが、デンマークの基幹産業が農業であり、デンマーク農業の重要性を真っ向から証明してくれる大規模フードビジネスは、日本においての自動車産業であり、トヨタの存在と比較できるのではないでしょうか?
何箇所かの倉庫、工場がある中で、私たちはArla最大のChristiansfeldの工場とHøgelundのチーズ工場を見学させていただきました。
まずは製乳工場。中は衛生にうるさい(当たり前)場所ですので、みんな宇宙服のようなウェアを着せられて、いざ工場内へ。
何とも、怪しげです。
ここChristianfeldの工場ではデンマーク各地に発送される多くの牛乳類の生産が行われています。
説明してもらった一連の生産ラインについてメモ。
まず、タンクローリーで運ばれてきた牛乳はラボで衛生検査を行います(イレギュラーな物質とかも)。
これに合格したら巨大なタンクに貯蓄され、低温殺菌(ヨーロッパはこちらが主流)を行います。
セパレーター(遠心分離機)を通してクリームとそれ以外のものに分離し、必要に応じてクリームを戻したりして成分を調整します。
たとえば、3.5%牛乳だったり、1.5%、0.5%、スキムミルクなどを作ります。
そして、それぞれが別々パイプラインを通ってタンクに貯蔵されて、それぞれの生産ラインでパッキングされていきます。
目まぐるしく動く生産ライン。効率化された無駄の無い動きにみんな目が釘付け。
ここの生産ラインでも日本の機械が活躍していました。
この工場では製品を緑色の規定ボックス(1箱牛乳パック15本いり)に詰めて輸送するそうです。
一日に3万ボックスが出て行くということでした。
こちらがそのボックス。
工場を訪問したのは9時ごろでしたが、出荷作業はとっくに終了し、製品の生産ラインとラボラトリーが中心で仕事をしている時間でした。倉庫に一番活気があるのが夜中の12時から。多くの労働者が巨大な冷蔵庫内を縦横無尽に走周るのだそうです。
昼夜逆転の職場ですね。
あと、面白かったのはUSアーミー用の乳製品があること。
アメリカ軍の基地などがあると大口の取引先になりのだそうです。その証拠にUSアーミー用の生産ラインがありました。
表示もリットルではなくガロンです!
さて、次はチーズ工場。
こちら、何のチーズかわかりますか?
ブルーチーズですね。カビが見えてきています。
デンマーク何処でも手に入れられるArlaのブルーチーズ。好き嫌いはあるにしても、デンマーク人は大好きです。わたしも美味しいと思いますが、風味を「カビ」と認識してしまうとまったく受け入れられない味なのだとか(ブルーチーズ嫌いの研修生談)。
Høgelundのチーズ工場はちょうど今生産ラインの改築中で乳からの生産が見られなかったのですが、面白かったのは乳にスターターやレンネット(チーズの素)を入れる段階で、桶を使わずユニットに分けられた小さなバスタブ状の容器を利用しているところです。
ベルトコンベアー式に個別に作る事で生産スピードがぐんと上がったということでした。
チーズの型に入れる作業まで全てオートマチックです。
日本人にはとっつきづらいブルーチーズですが、日本にも輸出しているということでした。
スーパーで見かけるかもしれませんね。
因みに、ずーと昔から気になっていた事を、説明してくれた女性に訪ねてみました。
「パンとかに付くアオカビありますよね。あれってブルーチーズのカビですか?」
「全然違います。」 きっぱり。
納得して、今後もパンに付いたアオカビは食べないようにしたいと思います。
(A.K.)
お腹が痛くなったら薬を飲む前にまずアグトレワンクリック!
ありがとう!
今日はそのうちから、種雄牛の管理会社を訪問した際のエピソードをご紹介します。
種雄牛というのは人工授精に使うための精液を採取する雄牛。よって、種雄牛の管理会社とは、言い方を変えれば精子バンクといえます。
さて、上の写真の物体は液体窒素を充填した容器で、中には雄牛から採取した精液がストローに充填されて保管されています。人工授精の際にはこのストローを容器から一本取り出し、人工授精用の装置(注射器のようなもの)に取り付け雌牛に種付けします。
因みにこの容器は高さ50cmほどのものでしたが、中には数千から万単位のストローが入れられていました。
デンマークにはかつていくつもの種雄牛管理会社がありましたが、現在では統合されてユトランド半島南北に一箇所ずつに集約されているそうです。
それでは、種雄牛がどのように誕生するか追って説明してみようと思います。
まず、種雄牛の候補は会社の職員が各農家でスカウトするということでした(芸能人みたいです)。
そして、スカウトされた牛たちはまず血液検査で重大な病気にかかっていないことを確認された後管理棟へ移送されます。なお、このスカウトを受けた段階で農家にはいくらかの報酬が払われるそうです。
これで年間1500頭程度が選び出されてきます。
そして、その選び出された牛たちの中からさらに審査をすすめ、最終的には10頭まで搾り出します。言うなればフィナーレまで勝ち進むわけです。
そして、いよいよ最終選考。
それぞれの牛から精液を採取し、2000本の精液のストローを作り、それを人工授精させて生れてきた仔牛たちの成績(乳生産能力だったり産肉力だったり)を見て、合格すれば晴れて種雄牛になれます。
これを専門用語で後代検定といいます。
そして、生を勝ち得た(敗北者は残念ながら食肉センター行きです)エリート牛たちは日々精子の生産に励む事になります。
ここまでで生後約5年が経過しています。
彼がそのエリートのうちの一匹。
後代検定には時間が掛かりすぎるため、今後はDNAテストを中心としたシステムを確立するという話を聞きました。デンマーク全体で年間1800頭程度の種雄牛の選抜を後代検定で行っているのが、今後は半数程度で済むようになるということでした。
種雄牛は週に2回、連続2発の精液採取(採精)を行われるということです。そして8年間ほど務めるということでした。
さて、精液の採取は専用のホールで行われます。
去勢された雄牛(体が丈夫なのでオスの方がいい)を設置し、そこに乗りかかろうとする種雄牛のペニスに採精管(コンドームのようなもの)をあてがって精液を取ります。
なぜ一回に2度の採性をするかと言うと、完全に空っぽにしないと次回の採取のときに元気の無い精子が混ざる為だそうです。
こちらが採精管です。暖房機の中で保温し、使用するときに取り出します。筒の内側はゴム風船状になっていて、器具上部の金属に口で空気を送り込むと膣圧と類似したコンディションを再現できるといいます。採取された精液は試験管内に溜まります。
因みに牛は発射までの時間がとても早い動物です。いわゆる一突きで射精します。これは体が大きな動物だから、雌に負担をかけないように自然とそうなったということなのでしょうか??
一頭の種雄牛1日の精採取で400本程度のストローが出来るということですが、1つのストローに約6000万の精子が入っているので、一日に240億以上もの精子を生産しているのですね。
さらに、この会社では一日3000本を摂取したレコードがあるそうです!!
凄まじい。
余談ですが、今回は視察先の担当者のご好意で種雄牛たちに直接合わせていただく事ができましたが、これは極めてラッキーな事でした。普通は外部との接触により病気感染を恐れる為絶対に直接見せてくれる事はありません。
研修生共々感激しながらエリート牛たちの楽園へ。
研修生。上着と靴の上からビニールカバーをかぶせられています。
こちらは実際には使われていませんが偽雌台という道具。雄の大動物(牛とは限りません)が興奮して乗っかった時に精液を採取します。
雄牛の気持ち分かりますか・・・?
なんか、切ないですねぇ。
(A.K.)
人に生れた喜びを噛み締めつつワンクリック、お願いします。
例年の傾向として日本で研修したい一番の理由は、日本庭園や盆栽を学びたいというもの。一方で、日本国内では日本庭園も盆栽も大人気といえる状況には無いわけで、ここにギャップが生じています。私たち事業実施者が頭を痛めるところです...。
「わー、盆栽って最高!チョークール!!」
という若者を見かけることってあまり無いですが、ドイツではその乗りで若者達(造園などの専門職の若者)が注目しています。
まあ、「チョークール!」は言い過ぎかもしれませんが。
また、どうして日本に興味を持ったのかという質問に対してかつては「侍」「漢字」などがよく上がってきたのですが、近年は「アニメ、漫画」という回答が増えてきています。
研修の候補者の多くは20代ですので、子供じゃあるまいしと思われる方もいるかもしれませんが、異文化への興味の入口を限定せず、そこからあらゆる方向へと進んでいく道の中から「農業」や「園芸」の分野に確かなやる気を見出してくれればいいのではないでしょうか。
アニメ・漫画ファンが即ち「理解できない人物たち」というわけではないでしょうし。
日本人が海外で新しい発見をしてそれを素晴らしいと認めるのと同じように、外国人も日本の良さを発見し、もっと知りたいと思うものです。彼らには是非日本の色々な顔(良いところも悪いところも)を見てきて欲しいと思います。
今回は面接に際して以前日本で研修していたOBを呼んで日本での研修の様子などを話してもらいました。
この男性は今年の8月に日本人の女性と御結婚されました。出会いは彼が日本で研修していたとき通っていたバトミントンクラブだということです。
出会いや興味は誰かに決められたり、押し付けられたりするものではありません。
私たちの用意するプログラム(機会)の中で、たくさんの可能性を試してみること、それが海外研修の1つの価値ではないかと思っています。
(A.K.)
御愛読ありがとうございます。
もう少し更新回数増やせるよう頑張ります。