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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC欧州支部
ブログ作製:
JAEC Europe
性別:
非公開
自己紹介:
ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

本ブログについてはこちらを参照下さい。
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農水省では近年日本の食料自給率低下や世界の食料事情の変化や今後の世界情勢など国民に伝えるべく 食料の未来を確かなものにするために という映像資料を作成したそうです。

「食料の未来を描く戦略会議」において話し合われた内容を分かりやすく伝える為の資料だということです。 コミカルな3Dキャラクターの動きや分かりやすいナレーションで、今日本が向き合っている食糧事情を簡単に紹介しています。

※Youtubeから画像をお借りしました
「食の未来を確かなものにするために」



漫画や雑誌、テレビ番組でも頻繁に取り上げられ始めていますが、食料自給率低下から本質的に日本の抱える問題点をくみ出し、国民一人一人がどういう日本になってほしいかイメージする事が大切ではないでしょうか。

私個人の感想としては、農地でたくさん鍬を振るうキャラクターが登場しているあたりが日本らしいと思いました。
欧米で同じようなキャンペーン資料を作ったら巨大な農地にはトラクターが走っているでしょうね…。(A.K.)


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使える農薬の種類をさらに制限しようという欧州議会の第一次提案ですが、「これはやりすぎだ」と地域の農家さんたちが反対しています。今まで当然のように害虫、病原菌対策として使われてきた農薬まで規制対象にしてしまったら、野菜/果樹農家としては経済的に立ち行かなくなる、というのがその理由です。一消費者として言わせていただけるのなら、少々虫食いでもいいから、農薬はできるだけ使わないでほしい、と「消費者の安全のため」とうったえる欧州議会のほうに肩入れしたくなりますが、事はそう簡単ではないようです。

ラインランド地域野菜、果樹連盟の会長、およびの会長がラインランド地域農業連盟農家の皆さんに欧州議会参加議員に投書するよう求めています。定期購読している地域農業雑誌に投書葉書がついてきました。興味深いのでそのまま紹介させてください。

葉書には「私は(空白)地区の農家で(空白)をつくっております。 収穫によって地域の住民、そしてドイツ全国の食卓に貢献しています。そのためには十分な量の農薬が必要なのです。 第二回農薬制度 欧州議会におけるあなたの賛成、反対によって将来的にも安全、安心な生産を営むことができるかどうか決まります。 今Agrarratが提示している条件以上に農薬規制をかけないでいただきたい。」というような文章が印刷してあります。 反対側は写真をご覧ください。


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スローガン:「将来も貴方の地域でとれた作物を!ヨーロッパの農薬を守ろう!」

そして特集記事には規制されるであろう農薬の種類とその影響について説明があります。農薬の種類はまた述べるとして、影響について紹介します。 例えば冬小麦は抵抗力の低下および消費者にはマイコトキシンの害毒被害、そして収穫量25%ダウン。菜の花は害虫対策に悩まされ、存続の危機に陥り、ドイツ国民の主食にあたるじゃがいもは管理不可能になるそうです。りんごは害虫にやられ、収穫量大幅ダウンだそうです。特に穀物と菜の花、そしてカブへの影響が心配されています。

すでに決定した農薬規制に加えて、27カ国の農水大臣が欧州議会でさらに規制をかけようというのに立ち上がってせめて現状維持を訴えているのが、今回の呼びかけです。まもなく始まる第二回の欧州議会で前回決定されたことをひっくりかえすことも可能。農家出身の議員さんも何人かいて、これ以上の規制は農家にとって大打撃だと考えている人もいます。

次回欧州議会の結果が気になります。
恐らく来月にどういう結論になったかもレポートできると思いますので続きはしばらくお待ちください。 (M.I.)



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カビ毒、病気、農薬、どちらが危険?本当の「安全」って何だろう? クリックよろしくお願いします。

ドイツでは水稲を育てる事ができません。地理的にも気候的にもそして文化的にもです。

地理的という意味では、南ドイツならば北海程度の緯度ではあるので、できないわけでもないかもしれませんが、水田を作るほどに水がありません。ドイツの多く都市では地下水を使っており、そんなに簡単に水を集められません。そして、降水量が少ない事も稲作に適さないでしょう。
なんといっても、パンやジャガイモを主食とするドイツ人からすれば、お米をわざわざ作る必要性もないというのが本音かもしれません。

そんなわけで、とにもかくにもドイツで水稲を育てる事ができないので、私達お米を主食とするアジア人は国外から輸入されてくるお米に100%依存しています。

米自給率0%です。

私が日常的に食べているお米はアメリカから輸出される米(恐らくカルフォルニア米)です。
100歩譲って日本の品種なら大満足ですが、200歩譲って韓国米です。この米は日本の米より若干粒が大きく長いのが特徴です。粘り気も噛み潰した感触も香りも日本米とは違いますが、300歩譲ってジャポニカ米です。
ところで、この米、私が欧州支部に駐在するようになった5年前からお世話になっているのでいまさら「うまい」も「まずい」もあったものではないのですが、最近の「事故米騒動」とリンクして気になる事があるのです。

今から10年ほど前“ポストハーベスト農薬”という言葉が外国産米輸入と同時に一般化しました。当時は大騒ぎしていた記憶がありますが、最近では肯定されたのか忘れられたのかあまり話題にならない気がします。

私が愛食している「カルフォルニア産韓国米」は勿論輸入米ですからかかっているのでしょうね。
しかし、実感がありませんでした。

ところが先日から買ったばかりの米袋の中で死んでいるコクゾウムシを見かけるようになったのです。これまで無頓着だったのか最近何かが起こったのか知りませんが、コクゾウムシが発生しているのならば「大変だ早くこの米食べ終えないと!」ということになるのですが、死んでいるコクゾウムシしかいないということは、何か農薬が効いているということにならないでしょうか?

これまでこの米を5年間食べ続けて害という害も出ていません。
まあ、でていたら大事ですが、生きているコクゾウムシを見つけたよりもある意味ショックでした。

「この米やっぱり何かしてあるな・・・」

この必然的・自動的人体実験は継続します。
娘も妻も食べているこの米を信じながら…。 (A.K.)

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コクゾウムシへのレクイエム(ハミングで)と焼香(クリック)をお願いします…。
ところでBCS(ボディコンディション・スコアリング)という評価方法をご存知でしょうか。日本で広く取り入られている方法のようですが、ドイツにも同じ方法があります。1から5までを0.25段階で刻んで評価します。
 
1: 非常に悪い (憔悴しきった牛)
2: 骨がはっきり見えている
3: 骨と肉の割合がちょうど良い
4: 肉に脂肪がやや多めについている状態
5: 太りすぎ
 
見た目ではっきりわかる牛もいるでしょうが、微妙なラインは以下の8点を
主に見ます。

     椎骨の棘突起の出具合
     椎骨の棘突起と横突起を結ぶ線の形
     横突起の出具合
     腰骨/坐骨の隆起
     腰骨と坐骨の間隔
     腰骨と腰骨の間隔
     わき腹から腰付近にかけてのくぼみ(右側)
     骨盤のくぼみ
 
このポイントの各点数を合わせて8で割り、平均成績を割り出して、上の1から5段階に振り分けるわけです。
 
ドイツでは乾乳牛には4授乳中は3.5が理想とされています。、肉牛には4の段階が適している、といわれています。あまり低すぎると、抵抗力が弱まると歓迎されません。かといって点数が高すぎると、お産のときに病気になりやすく、やはり問題です。何事もほどほどに、というよい例かと思います。
 
前述のミス・ベルギッシュランドですが、ニュースソースではどの評価方法を使ったとは書いてありませんでしたが、おそらくこのBCSが審査基準になったのだろうと思われます。
 
年齢別(お産の回数)のクラス分けがあり、総合優勝は満場一致でインディアン・デイライトでした。「健康的で、誤差のない完璧なプロポーション、張り詰めて固いくらいの乳房」が勝利の決め手でした。
Indiandaylight2007.jpgこれぞパーフェクトボディ!!
(去年のホルスタイン品評会優勝時の写真です)

彼女はすでにまだお産を経験していなかったときも部門賞を獲得、昨年は2年に1開催されている「ドイツホルスタイン品評会」で優勝しています。ちなみに彼女の父牛も優秀で、高等な牛は遺伝によるものが大きいというのも納得がいきます。各章受賞者のリストには母牛と父牛の名前が明記されています。人間より遺伝の影響が大きいことの現われなんでしょうね。
 
2009年にはオルデンブルグでまた「ドイツホルスタイン品評会」が行われます。
インディアン・デイライトの二冠達成はなるでしょうか。 本人(牛)はさておき、農場主は真剣です。(M.I.)
 
参考資料:
LZ Rheinland


 
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アグトレには品評会はありません。
あなただけのストーリー、海外で描いてみませんか?

 
 
 
先週の土曜日と日曜日、5年ぶりにNRW州のライン・ベルク地方で、家畜の品評会が行われました。

乳牛のほかにも肉牛(こちらは雄牛も牝牛も品評会に出ています、3種類の牛からチャンピオンが生まれました)や、羊の品評会、少年の部(15歳以下の若い持ち主たちの品評会)、その他ふれあい動物園などイベント盛りだくさんだったのですが、書ききれなくなるので今回は乳牛に限ってレポートします。

普通は4年に1度の開催なのですが、青舌病などの影響で、牛が少なくなり、開催を1年延ばしたそうです。ミス・ベルギッシュ・ランド(メットマン、ライン・ジーク、オーバーベルグ、ライン・ベルグの4つの地方からなります)を決めるため、各農場代表の68頭の選び抜かれた牝牛がその「美」を競います。年齢別(お産の回数)に5種類の牛の単独賞がまず決まり、ついで総合優秀牛が発表されます。

・・・とはいっても人間のミス・コンテストのように着飾ったり、水着になったりするわけはなく、健康度(病気もなくしっかり餌を食べているか)、肉付き度(太りすぎたり、痩せすぎたりしていないか、骨が少し浮き出ているくらいが理想)、乳房の色艶、はり、(張り詰めて血管が浮いて見えているくらいのほうが良い、乳が絞りやすいように高い位置にあればなおよい)骨盤の位置、(正しい位置にあるか、子牛がたくさん生める広くてしっかりした骨盤であるか)、乳質など、さまざまな点から見ていき、総合点を出して格付けをするのです。爪の色艶、関節の丈夫さなども加われば完璧とのことです。

今回は牛の管理がしっかり行き届いて、甲乙つけるのが難しいほど優秀な牛たちばかりだったとか。どの農場でもやはり手塩にかけた牛たちには格別の思い入れがあるんでしょうね。ある意味、人間のミス・コンテストよりチェックが厳しいかもしれませんね。
 
審査員の一人に言わせると今年は粒ぞろいだったので個別賞をつけるのには苦労したけれども、優勝牛を選ぶのには苦労しなかったとか。「彼女は全ての牛の理想だ」とは審査員長の弁です。優勝した牛に特別よいことがあるわけではありませんが、その子孫は高額で取引されるのが確定したも同然なので優勝牛の持ち主はホクホク顔だったそうです。
 
今回はちょっと長くなるので2回に分けます。優勝の栄冠は誰の手に??
続きは次回、お楽しみに。 (M.I.)

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