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公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部のブログ ドイツより農業と若者の夢お届けしています
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JAEC欧州支部
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JAEC Europe
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非公開
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ドイツのボンに事務所を構える公益社団法人国際農業者交流協会欧州支部です。

本ブログはA.K.及びM.I.2名が執筆しています。今日はどちらが書いているかな?

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明日は秋分の日です。

天高く馬肥ゆる秋、サツマイモ、リンゴ、クリ、柿など秋の味覚の代表選手ですが、カボチャも旬を迎えています。

kuerbis2.jpg

カボチャといえば冬至のイメージがあり、秋分はちょっと早いと思われるかもしれませんが、他の野菜に比べても常温で保存できる期間が長く、冬の食べ物が減ってくる時期(冬至の頃)まで十分食べられる事もこうしたイメージを強めているのかもしれません。冬至カボチャを食べると病気にならないという言い伝えもありますしね。
何となくいつ食べてもカボチャは体にいい気がしますけれど…。

とにかく、今ドイツはカボチャの最盛期です。

ドイツでは日本で言う緑色のカボチャが一般的ではなく、その3倍はあろうかというでかいタイプのものが主流です。甘みが少ないので煮物には適さないのですが(ドイツ人は煮物作りませんが)、スープやグラタンにして食べています。

ここ数年でHokkaidoという赤いクリカボチャ風のカボチャが広まり、そのホクホク感と甘みが現地の消費者を魅了していますが、名前からしても日本由来といえそうです。
以前、一体このカボチャはなんだろうと調べたところ、「打木赤皮甘栗かぼちゃ」が最有力候補でした。
未だ確信を持っている答えではないので、どなたか御存知の人がいたら、このヨーロッパのカボチャファンを魅了する謎のHokkaidoカボチャの正体を教えてほしいものです。

 

この他、飾りカボチャも出回り始めています。上の写真はドイツのカボチャ農家さんで飾りカボチャの出荷作業をしているところです・・・。

と言っても写っているのはカボチャだけですが…。

木箱に木のくずを敷き詰めランダムに選んだ飾りカボチャを5個ずつ詰め込んでいき、ベルトコンベアーで出荷口まで運びます。
因みに一箱5ユーロほどで販売されているようです。

御存知の方は多いでしょうが、飾りカボチャは食用になりません。
にもかかわらず季節の野菜としては食用のカボチャと劣らぬ人気を誇るカボチャなわけで、カボチャというのは「食欲の秋」と「芸術の秋」を両立したきわめて優秀な野菜なのだと思います。 (A.K.)

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9月初めに発覚した「事故米食用転売」事件ですが、どんどん話が広がっていく中、なんともやりきれない気持ちが募ります。「食の安全」が声高に叫ばれる中、とんでもない伏兵が待ち構えていました。
  
しかし、いくら担当機関に「大量に長期間食べなければ人体に影響はない」「現在のところ健康被害は出ていない」と言われても基準値の何倍もの農薬をとって本当に大丈夫なのでしょうか?「基準値」というのは「これ以上摂取すると人体に影響がある」というのを「基準」として定めているのではないのでしょうか?
 
カビ毒(マイコトキシン)について身近なところでEUの基準ではどうなっているのかを少し調べてみました。今回は特に発がん性の危険率が極めて高いアフラトキシンB1の規制をとりあげます。
 
日本では一律1kgあたりの食品につき10μgまでと決まっていますが、EUでは生食用ピーナッツなら1kgに2μgまで、加工用ピーナッツなら1kgにつき8μgまで、ドライフルーツなら5μgまで、生食用穀物なら1kgにつき2μgまでという風に細かく分れています。これらは2001年に設定された数値ですが、2006年には乳幼児に対してさらに低い基準値を設けるなどますます細かく分類されています。
例えば穀物を使った離乳食に許可されているトータル含有は1kgにつき0.1μgとなっています。
加工用と生食用の基準値が違うのは貿易の利益に影響が出ないようにと配慮してだそうです。どこの世界でもどうしても経済利益に真っ先に目が行ってしまうものなんでしょうね・・・。ただし、アフラトキシンの含有量が高い場合は「この食品はアフラトキシンを削減してから加工する必要がある」と明記するよう義務付けられています
 
農産物輸入で日本と関係の深いアメリカはどうでしょう?こちらは全食品に対して1kg20μgまでの混入が認められています。同じ毒なのに規制がここまで変わるのは何が違うのでしょうか。アメリカ人は日本人より大きいから対毒性も高いだろうということでしょうか?そうなると日本人より体格のよい欧州のほうが基準値が低いことの説明がつきませんが・・。
 
参考資料 EU汚染物質規制基準値(英語)
 
消費者がしっかりしても今回の場合のように危険なものを「安全」と謳ってしまわれるとどうしようもありません。今回不正転売が発覚した業者も「毒」だという認識がもっともっと強ければこんな事件にはならなかったろうにと残念でなりません。(MI)
 
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今日は一日良い天気でした。

9月に入って本格的な秋支度が始まった感じがします。流石のドイツ人にも半そで姿を見ることのありません。
街路樹の葉の色もすっかり落ちてしまいました。
日本では紅葉か美しい季節になっていくのでしょうが、ドイツの木々を見る限り、夏の紫外線の強い太陽に照らされた葉っぱが脱色して黄色くなってしまったように見えてしまう寂しい黄葉(こうよう)です。

新聞にはワインの産地でブドウの収穫が始まったニュースが載っていました。先週ぐらいまで色々な町でワインフェスタがあったのですが、新しいワインの製造のために樽を空けなくてはいけないからワイン祭りなんか開くのかなあと思います。本当はどうしてなのか分かりません。

日本でも秋は収穫の季節。
収穫の喜びと豊穣を祈念して秋祭りが全国津々浦々で執り行われてきていたはずです。そして、祭りこそ真に文化と郷土に根付いた催し物だと思います。
昔とは生活が違うとはいえ、文化の流れと祭りは深い繋がりがあり、そして農業とも繋がっているように思います。

今年はノルドラインヴェストファーレン州の穀物(大麦・小麦)が大豊作だったようです。
これによって穀物高にある程度良い影響があるのかと思いきや、専門家は大きな影響な無いだろうと言っているようです。農家の所得を守るためにも穀物価格をある程度維持しておく必要があるらしいです。豊作が収入増に直結している農家にとって、今年は嬉しい年になったのではないでしょうか。

まさにお祭りです。

さて、何かと頭を下げる(謙虚になる)ことが少ない人間様ですが、実るほど頭を垂れる稲穂のように、豊作に対して感謝と喜びを表現する秋祭りの本来の思いをどこかに持ち続けたいものです。

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有機農業と言うと、無化学肥料・無農薬で自然に優しく健康的なイメージがあるかと思います。
勿論その通りなのでしょうし、だからこそ価値があるのですが、「消費者側から見えるもの」と「生産者側の目的」とは反れていることがあります。

例えば消費者が多少高くても有機農産物、つまり、農薬など化学物質が残存しない(きわめて少ない)野菜を購入するのはなぜでしょうか?

一つには、健康に良いから

そして、もう少し深く考える人であれば、

有機農産物は自然に優しい農業なので野生生物の為に一役買えるであろうから

というのがあるでしょう。
恐らくこういった消費者の意識(購買欲)は世界に共通するもので、日本だろうがドイツだろうが似ているのではないかと思います。

しかし、生産者側の目的に目をうつすと必ずしも消費者の思いとは一致しません。
特に有機農業が盛んなドイツであれば、ことのほかです。

つまり、

有機農産物であれば高く売れるから

ブームが来て大変需要があるから

と言うのが有機農業を行う上で大切なファクターになるのです。

逆説的な言い方をすれば
消費者の希望に合わせないと生きられない可能性があるのです。

こう断言するとまるで冷血ですが、もちろん環境のためであり食の安全のためであるはずです。
しかし、ドイツの有機農業はビジネス色が強く、単に理想だけと言うわけにはいかないのが現状です。

ドイツで広がった有機農産物のブームはシュレーダー政権下の農水大臣だったキューナスト(緑の党)の頃、しっかりと根付きました。ドイツにおける有機農業は強力な政治的推進もあって今の形にまで発展してきているのだと思います。

それに比べて日本の有機農業はまったく異なる歩みを見せている気がします。
まず日本で有機農業を始める農家は、

有機農業原理の魅力に取り付かれた人

であると言えると思います。 その証拠に有機認証を取らずにオーガニック農業を行う農家が日本にはたくさんいます。
もしドイツでもこのような志しで有機農業を行えば、わざわざ有機認証を得る必要はないはずです。なぜなら、誰かに認めてもらう前に自分が有機農業をするという強い信念を持っているので、第三者に認めてもらうまでも無いからです。

これからの時代、有機農業の重要性はますます高まってくると思います。でも、その理由が一次元的ではない事を知ることも、賢い消費者・生産者である上で大切ではないでしょうか。

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ここ数日天気に恵まれているボンです。自転車をこぐ足に力がこもります。

WTO決裂で日本経済が期待した進展が見込めなくなったわけですが、日本農業は、農産品重要品目削減について予想を上回る譲歩を迫られた今回の交渉が成就しなかった事で問題を先延ばす事ができた形ですね。

国際貿易では、経済発展のための代償として農業分野での譲歩が常套手段となっていますが、食料自給率39%(カロリーベース)の日本がどこまでこの手段をとっていけるのでしょうか。

国民が国産品に対して一定の評価を下していながらも、現状として外国産(例えば中国産)農産物に頼らざるを得ないのは、日本の生産コストや非効率に小さく分断されている農地を思えば至極当たり前の事です。

そして、クオリティーや安全面についても、今後世界の農産物が日本と同等かそれに近い品質になったら、消費者が選ぶのは、値段が安い方でしょうか?それともあえて国産でしょうか?

自給率が低いのは問題かもしれませんが、それほどに自給率を下げてしまった原因がたくさんあるはずです。

ヨーロッパの中でEUにも入らず日本と同じように高い関税をかけて国産品を守っている国がスイスです。スイスの国産品は割高ですが、スイス人はそれを好んで購入しています。
それは、永世中立国として有事の際はどこにも頼らず自給できる事を前提とした国策がある上、自国の生産物に自信と誇りを持っているためだと思います。
(そして、確かにスイスの農産物は旨いのです!)

そうは言っても、2003年段階でスイスの食料自給率は49%ほど(農水省データ)。
はたしていつまでスイスが外圧を突っぱね続けられるのか分かりませんが、今回のWTOでは日本と同じように合意を目指したらしいので、スイスの農家も安心して入られないでしょう。関税が緩和されるとスイスの場合は特に野菜農家(特に葉野菜)が打撃を受けるようです。

両国にいえることですが、先延ばしは根本的な解決ではないわけで、やはり国際競争力のあるバイタリティーある農家を育てることがこの猶予期間に与えられた抜本的な目標となりえるのではないでしょうか。

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